あおり運転に揺れる2019年の夏|最新技術CASEが普及しても変わらない「ドライバーの品格」とマナーの重要性

2019年08月21日、お盆の喧騒が残る首都圏の高速道路を走っていると、思わず眉をひそめたくなる光景に何度も遭遇しました。夏休みということもあり、レジャーを楽しむ車で溢れかえっていますが、あまりにも車間距離を詰めすぎているドライバーが散見されるのです。先行車との適切な距離を保つことは安全運転の基本であるはずなのに、まるで急かしているかのような無謀な走りが目立ち、道路上には緊張感が漂っています。

こうした危険な運転に対する社会の眼差しは、今かつてないほど厳しくなっています。その背景には、先日茨城県で発生した凄惨なあおり運転殴打事件が大きな影を落としているといえるでしょう。SNS上では「明日は我が身かもしれない」「絶対に許せない暴挙だ」といった怒りと不安の声が渦巻いており、一部のドライバーによる独りよがりな行動が、善良な利用者たちに深刻な恐怖心を与えている実態が浮き彫りになりました。

自動車産業は今、「CASE(ケース)」と呼ばれる巨大な変革の波の中にあります。これは、接続性を意味する「Connected」、自動運転の「Autonomous」、共有サービスの「Shared」、そして電動化を指す「Electric」の頭文字を取った専門用語です。車がインターネットと繋がり、AIが運転を補助し、排ガスを出さない電気の力で走る。そんな夢のようなハイテク化が進む一方で、操作する人間の精神性は、残念ながら技術の進歩に追いついていないようです。

私自身の見解を述べさせていただくなら、どれほど高度な自動運転技術が確立されたとしても、最後に道路の安全を担保するのは「他者への思いやり」という極めてアナログな感情ではないでしょうか。最新のセンサーがどれだけ周囲を監視しようとも、ハンドルを握る人間が品格を失ってしまえば、鉄の塊は容易に凶器へと変貌してしまいます。技術の進化を誇る前に、まずは私たち一人ひとりがモラルという原点に立ち返るべきだと強く感じます。

未来のスマートな交通社会を実現するためには、ハードウェアの刷新だけでなく、教育や法整備を含めたソフト面のアップデートが急務といえます。あおり運転のような卑劣な行為が根絶される日は、技術革新によってもたらされるのか、それとも人間の良心の目覚めによって訪れるのでしょうか。2019年08月21日の路上で見かけた不穏な車列が、いつか穏やかな流れに変わることを願ってやみません。

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