ケーブルテレビ国内最大手のジュピターテレコム(JCOM)が、私たちの生活を劇的に変える新たな挑戦を表明しました。同社は2021年度中に、自宅のテレビ画面を通じて医師の診察が受けられる「オンライン診療事業」へ本格的に参入する方針を固めています。住み慣れたリビングのテレビが、そのままクリニックの診察室に変わるという画期的な試みです。
この事業の最大の特徴は、スマートフォンやタブレットの複雑な操作に不慣れな高齢層をターゲットにしている点にあります。オンライン診療とは、通信機器のビデオ通話機能を利用して、離れた場所にいる医師とリアルタイムで対話しながら診察を受ける仕組みのことです。通院の負担を軽減できるメリットがある一方で、これまではデバイスの操作が障壁となっていました。
JCOMは、普段から使い慣れているテレビのリモコンだけで、予約から診察、さらには薬剤師による服薬指導までを完結させるシステムを目指しています。服薬指導とは、処方された薬の正しい飲み方や注意点を専門家が説明することですが、これも画面越しに受けられるのは非常に心強いでしょう。今秋、2019年後半からは実証実験も開始される予定となっています。
SNS上では今回の発表に対し、「親の通院に付き添うのが大変だったので、テレビで完結するのは助かる」「テレビなら画面も大きくて、おじいちゃんたちも安心できそう」といった期待の声が数多く上がっています。一方で「どこまでリモコン操作が簡略化されるのかが鍵だ」といった、技術的なハードルの低さを重視する冷静な意見も寄せられているようです。
編集者の視点から見ても、今回のJCOMの決断は「デジタルデバイド(情報格差)」という深刻な社会課題に対する、非常に現実的で温かいアプローチだと感じます。最先端の技術を誇示するのではなく、既存のインフラであるテレビを活用する姿勢には好感が持てます。誰もが置いてけぼりにならない医療の形が、ここから始まるのではないでしょうか。
2019年08月21日の発表以来、医療業界のみならず介護や福祉の現場からも大きな注目を集めているこのプロジェクト。今後の実証実験の結果次第では、日本の在宅医療のあり方が根本から覆されるかもしれません。リモコン一つで健康を守れる時代が、もうすぐそこまで来ていることを私たちは実感せずにはいられません。
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