信越化学が3期連続の最高益へ!米中貿易摩擦を跳ね返す「長期契約」の驚異的な勝機とは?

2019年08月22日現在、世界経済は米中貿易戦争という巨大な荒波に揉まれ、多くの企業が業績の先行きに不安を抱いています。そんな逆風が吹き荒れる中で、ひときわ力強い輝きを放っているのが化学業界の雄、信越化学工業です。同社は2020年03月期の通期決算において、なんと3期連続となる過去最高益の更新を見込んでいます。周囲の企業が減速感に苦しむ中で、なぜこれほどまでの快進撃が可能なのでしょうか。

その快進撃を支える最大の立役者は、半導体の基盤となる「シリコンウエハー」事業における緻密な戦略にあります。そもそもシリコンウエハーとは、スマートフォンやパソコンの頭脳にあたる半導体チップを製造するための、高度な平坦性を持つ円盤状の板のことです。この製品は、本来であれば景気の波に非常に敏感で、市場の需給バランスによって価格が激しく上下することで知られる、いわば「じゃじゃ馬」のような存在といえます。

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不透明な時代を勝ち抜く「鉄壁の長期契約」という盾

しかし、信越化学は顧客と「長期契約」を交わすことで、市場の混乱から自社を守る強固な盾を手に入れました。これは、数年間にわたって一定の数量と価格で製品を供給することを約束する仕組みです。特に注目すべきは、先端製品である直径300ミリメートルのウエハーでしょう。2019年内は供給量の95%以上、さらに2020年も90%以上が、市況が悪化する前に結ばれた契約分で既に埋まっているというから驚きを隠せません。

SNS上でもこの安定感は大きな話題を呼んでおり、「この不透明な時代に、これほど先を読んだ経営ができるのは信越だけ」「長期契約の勝利だ」といった称賛の声が相次いでいます。あらかじめ決めた価格で販売できるため、市場価格が急落しても収益が揺らぎにくいという構造は、投資家にとっても大きな安心材料となっているようです。まさに、嵐が来る前に頑丈な雨戸を閉め終えていたような、見事な危機管理能力だと感じます。

ただし、現状を楽観視してばかりはいられないというのも事実でしょう。足元では一部の顧客から、製品を受け取る時期を先延ばしにする「納入繰り延べ」の打診も出始めています。いくら契約があるとはいえ、顧客側の在庫が過剰になれば、将来的な需要に影を落としかねません。私個人としては、この「守りの契約」が効果を発揮している今のうちに、次なる市場の変化を捉えた「攻めの一手」をどう繰り出すかに注目しています。

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