2019年08月22日、韓国の文在寅政権が下した「日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」の破棄決定は、韓国社会に激震を走らせました。この決断を巡り、支持基盤である革新陣営と、安保を重視する保守陣営との対立は、これまでにないほど激しさを増しています。ソウルの中心部では、それぞれの正義を掲げる人々が声を荒らげ、国を二分する事態へと発展しているのです。
「GSOMIA(ジーソミア)」とは、同盟国や友好国が軍事的な秘密情報を共有するためのルールのことです。これを破棄するということは、日本との防衛協力に一線を画すことを意味します。2019年08月24日の夜、光化門広場に集まった反日勢力の人々は、この決定を「米中の対立に巻き込まれないための賢明な選択」と絶賛し、広場は熱狂的な空気に包まれました。彼らにとって、この破棄は自立への大きな一歩なのでしょう。
対照的に、保守系野党である「自由韓国党」は、同日に大規模な抗議集会を決行しました。彼らは、北朝鮮が飛翔体を発射し続ける不安定な情勢下で、韓米日の連携を揺るがす行為はあまりに無謀だと主張しています。特に、日韓関係の悪化を安全保障の危機に直結させたと考える層からは、政権に対する厳しい非難が相次ぎました。SNS上でも「国防を政治利用するな」といった切実な声が散見されます。
なぜ、延長が予想されていた協定を急転直下で破棄したのでしょうか。保守陣営が疑いの目を向けているのは、文大統領の懐刀とされる曺国(チョ・グク)氏に降りかかったスキャンダルです。大統領府の要職を務めた曺氏は、次期法相への起用が有力視されていましたが、家族の不透明な投資や娘の不正入学疑惑が浮上しました。この疑惑から国民の目をそらすため、対日強硬姿勢を打ち出したのではないかという見方です。
韓国は熾烈な学歴社会であり、教育の公平性は国民が最も敏感に反応するテーマです。高校生だった娘が医学論文の筆記試験なしで名門大学に入学したとされる疑惑は、若者たちの心を深く傷つけました。2019年08月24日の夕方には、高麗大学で学生たちが真相究明を求めて立ち上がり、「裏切られた」という悲痛な叫びを上げています。かつて「公平」を掲げた政権の側近が特権を享受していた事実は、皮肉な現実と言わざるを得ません。
私個人の見解としては、外交や安保といった国家の根幹に関わる問題が、内政の火消しに利用されているのだとすれば、それは極めて危うい状況だと感じます。疑惑を払拭できないまま感情的な対立を煽れば、最終的に不利益を被るのは国民自身だからです。最新の世論調査では不支持率が支持率を上回っており、政府・与党は守勢に立たされています。日韓の溝、そして韓国内の断絶。この深い亀裂が修復される日は、まだ見えてきません。

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