2019年08月24日の早朝、静寂を切り裂くように北朝鮮が東部の咸鏡南道宣徳付近から、日本海に向けて2発の弾道ミサイルを放ちました。韓国軍合同参謀本部の発表によれば、1発目は午前6時45分ごろ、2発目は午前7時2分ごろに発射されたとのことです。これらは最高高度約97キロメートルに達し、約380キロメートルもの距離を飛行したことが確認されています。
今回の飛行データで注目すべきは、最高速度がマッハ6.5以上という驚異的な速さを記録した点でしょう。「マッハ」とは音速を基準とした速度単位であり、マッハ6.5は音の速さの6.5倍、時速に換算すればおよそ8,000キロメートルという猛烈なスピードを意味します。このような高速兵器の運用は、地域の防衛システムにとって極めて大きな脅威となるのは避けられません。
岩屋毅防衛相は同日の会見で、今回の発射が明白な国連決議違反であると強く断じました。日本の領域や排他的経済水域(EEZ)への落下はなかったため、直ちに安全保障へ影響する事態ではないと説明されています。しかし、ミサイルの種類や飛距離に関わらず、繰り返される挑発行為を看過できないとする政府の姿勢には、厳しい緊張感が漂っているようです。
SNS上では「週末の朝から物騒すぎる」「またミサイルか」といった不安の声が相次いでいます。特に今回は、韓国政府が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を日本側に通知した直後の出来事でした。ネット上では「日韓の足並みが乱れるタイミングを狙ったのではないか」という憶測が飛び交い、外交的な空白を危惧する意見が目立っています。
ここで話題に上っている「GSOMIA(ジーソミア)」とは、防衛上の機密情報を第三国へ漏らさないことを約束し、国同士で直接共有するための協定を指します。ミサイルの発射情報などを迅速にやり取りするための重要な枠組みですが、その破棄が決定した直後の発射という事実は、北朝鮮側が日米韓の連携の隙を慎重に見定めている証左と言えるかもしれません。
岩屋防衛相は、協定の破棄通告が今回の情報収集に支障をきたすことはなかったとの認識を示しています。しかしながら、防衛相自らが「地域情勢をしっかり見て、間隙を突いたのではないか」と語った通り、北朝鮮は外交的な不協和音を敏感に察知し、自国の存在感を誇示するためのカードとして利用している節が見受けられます。これは単なる軍事実験以上の意味を含んでいます。
個人的な見解を述べさせていただくと、国家間の感情的な対立が安全保障という「生命線」にまで波及している現状は極めて危ういと感じます。北朝鮮の技術革新が着実に進む中で、本来連携すべき隣国同士が情報を遮断し合うことは、結果として地域全体の抑止力を低下させかねません。今こそ冷静な対話と、強固な防衛体制の再構築が求められているのではないでしょうか。
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