2019年08月27日現在、日本全国の地方銀行がかつてないほどの窮地に立たされています。マイナス金利政策の影響で、貸し出したお金から得られる「利ザヤ」は縮小し続け、経営を圧迫しているのが現状です。しかし、真の課題は銀行自身のシステムだけにあるのではなく、メインの顧客である地方の中小企業が活力を失っている点にあります。企業の利益が伸び悩めば、当然それを支える金融機関も共倒れになってしまうのは避けられない運命と言えるでしょう。
SNS上では、地銀の統廃合や店舗削減のニュースが流れるたびに「地元の銀行がなくなると困る」という不安や、「今のビジネスモデルでは限界だ」という厳しい意見が飛び交っています。伝統的なビジネスモデルの崩壊を目の当たりにし、多くの人々がこれからの地方経済に危機感を抱いているのです。銀行が生き残る道は、単にコストを削ることではなく、中小企業の停滞を根本から解消するパートナーへと進化することに他なりません。
借金頼みからの脱却!中小企業を支える財務構造の変革
地方の中小企業の多くは、これまで資金調達のほとんどを銀行からの借り入れに依存してきました。これを「デットファイナンス」と呼びますが、景気が右肩下がりの局面では、利息の支払いが企業の首を絞めるリスクとなります。投資から得られる利益が利息を下回れば、借りれば借りるほど赤字が膨らんでしまいます。こうした状況を打破するためには、負債比率を下げ、企業の体力を強化する「自己資本」の増強が不可欠な時代に突入しています。
そこで注目されているのが「エクイティファイナンス」です。これは新株を発行して資金を募る手法ですが、非上場の地方企業にとっては、投資家を見つけること自体が非常に困難なハードルでした。編集部としては、ここで銀行が「貸し手」から「つなぎ手」へと役割を変えるべきだと考えます。銀行が持つネットワークを駆使し、資金を求めている企業と、有望な投資先を探している資産家をマッチングさせる役割を担うべきなのです。
「ファイナンスのプロ」への変身が地方の未来を切り拓く
もちろん、非上場企業の株式には「換金しにくい」「適正な価格が分かりにくい」といった高度な課題がつきまといます。しかし、これこそが金融のプロフェッショナルである銀行員の腕の見せどころではないでしょうか。企業の将来性を正しく評価し、投資家に納得感のある価値を提示できる能力があれば、地銀は「単なる金貸し」を超えた、新しい生存領域を必ず確保できるはずです。これは地方経済を再興させるための、極めて前向きな挑戦となります。
また、企業オーナー自身も、自分の会社だけに資産を集中させるリスクを分散させる必要があります。他社の株式に投資する機会を得ることで、地域全体で資本が循環する仕組みが生まれるでしょう。このように、地銀がエクイティ投資の仲介者として機能することは、もはや選択肢の一つではなく、避けて通れない進化のプロセスです。2019年という転換点において、地方金融機関がどのように「脱皮」するのか、その手腕に大きな期待が寄せられています。
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