2019年10月1日の消費税率引き上げがいよいよ目前に迫ってきました。今回の増税では、特定の品目の税率を8%のまま据え置く「軽減税率制度」が導入されるため、現場の混乱を懸念する声が各所で上がっています。こうした事態を受け、経済産業省は2019年08月27日、中小事業者が新しいレジを導入する際の補助金について、要件を大幅に緩和することを決定しました。
これまでは、増税がスタートする前日までにレジの設置と支払いを完了させることが補助金支給の絶対条件とされていました。しかし、今回のルール変更によって、2019年09月30日までに契約さえ済ませていれば、実際の設置や支払いが10月以降にずれ込んだとしても支援の対象に含まれることになります。駆け込み需要による在庫不足や設置工事の遅れを考慮した、非常に柔軟な対応と言えるでしょう。
そもそも「軽減税率」とは、生活必需品である飲食料品などの税率を低く抑える仕組みですが、店側にとっては税率が混在する複雑な会計処理を強いるものです。これに対応する「複数税率対応レジ」は、異なる税率を自動で計算し、区分けしてレシートに印字できる高度な機能を備えています。高額な設備投資が必要となるため、政府は費用の最大4分の3程度を補助する手厚いサポートを用意しています。
SNS上では、今回の発表に対して「直前すぎて諦めていたけれど、これなら間に合うかもしれない」といった期待の声が寄せられています。一方で、「もっと早く決めてほしかった」という困惑や、制度の複雑さに対する不満も散見されるのが現状です。現場の経営者の方々が、この土壇場でのルール変更にどれだけ迅速に対応できるかが、スムーズな増税対応の鍵を握ることになるはずです。
編集者の視点から言えば、この決定は遅きに失した感は否めないものの、中小企業を救うための「英断」であると評価します。レジ不足で増税に間に合わないという物理的な問題を、書類上の日付で救済する姿勢は、実務に即した合理的な判断です。しかし、事業者側は契約書の作成日時など、証拠となる書類をより厳格に管理する必要が出てくるため、事務負担の増加には十分に注意を払わなければなりません。
今後は、補助金の申請が殺到し、審査に時間がかかる展開も予想されるでしょう。増税を「ただの負担増」と捉えるのではなく、この機会に最新のPOSシステムを導入し、在庫管理や顧客分析といった業務効率化を図るチャンスに変えていく視点が大切です。2019年10月からの新体制に向けて、まずは信頼できるベンダーとの契約を最優先に進めることが、事業を守る最善の策となるに違いありません。
コメント