大和総研グループの中核として、最先端のITソリューションを展開する大和総研ビジネス・イノベーション。同社は2019年9月21日、来る2019年10月1日付で実施される重要なエグゼクティブ人事の内容を明らかにしました。今回の異動は、激変する金融業界のデジタル戦略を支える「システム」や「ソリューション」部門の最適化を目的としたものと見られています。
まず注目すべきは、執行役員である水野嘉孝氏の動向でしょう。これまで証券やアセットマネジメント分野を担当してきた同氏は、新たに金融ソリューション第一・第二・第三部のうち、第三部の担当へとスライドします。ここで使われる「ソリューション」とは、顧客の抱えるビジネス上の課題をIT技術やコンサルティングによって解決する手法を指しており、まさに同社の真骨頂と言える分野です。
SNS上では、今回の人事について「大和総研の布陣がより実戦的になった」「金融システムの安定性と革新を両立させる狙いが見える」といった、業界関係者からの鋭い考察が飛び交っています。吉川直哉氏がソリューション企画を兼務しつつ第一部を担う点からも、戦略立案と現場の実行力をこれまで以上に密接に連携させようとする、同社の強い意思が感じられるのではないでしょうか。
また、特定顧客への対応力を高めるための配置転換も目立ちます。福田康介氏は第二部および特定顧客の担当となり、今津英次氏はシステムコンサルティング第一部・第二部を統括する役割に就きます。コンサルティングとは、単なるシステムの構築にとどまらず、顧客の経営戦略に踏み込んで最適なIT投資を助言する高度な業務であり、ベテラン執行役員の采配に期待が高まります。
現場を支える部長級の異動も興味深い内容です。松尾恒志氏が金融ソリューション第三部のトップに就くほか、社会保険やシステムインフラ開発の分野でも新たなリーダーが誕生します。インフラ開発とは、サーバーやネットワークといったシステムの「土台」を作る重要な工程であり、2019年10月1日からの新体制下で、より強固なサービス基盤が構築されるのは間違いないでしょう。
個人的な見解としては、今回の人事は単なる組織の若返りではなく、金融とITが融合する「フィンテック」時代の加速を見据えた、極めて攻めの姿勢を感じる布陣だと評価しています。企業システム開発第五部と第六部で部長が入れ替わる形となった清水宏氏と山口浩司氏の采配も含め、各部署のノウハウをクロスさせることで、組織全体の活性化を図る見事な人事戦略だと言えます。
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