三菱総研グループの中核を担うITソリューション企業、三菱総研DCSから、次代の成長を見据えた極めて重要な組織再編と役員人事が発表されました。今回の人事は、2019年9月12日付の専務人事、および2019年10月1日付の代表取締役交代を含む大規模な陣容変更を柱としています。同社は銀行やクレジットカード、さらには人事給与業務のアウトソーシングなど、私たちの生活の根幹を支えるシステムに強みを持つ企業であり、その動向は業界内でも熱い注目を集めています。
SNS上では、今回の人事について「DCSがさらに攻めの姿勢に転じるのか」「金融ITの勢力図が変わるかもしれない」といった、期待と注目の声が寄せられていました。特に、2019年10月1日付で社長兼社長執行役員に就任する松下岳彦氏への期待は大きく、監査部を直接担当する体制からは、経営の透明性を高めつつ、ガバナンスを強固にするという強い決意が読み取れます。変化の激しいIT業界において、トップ自らがコンプライアンスの司令塔を担う意義は非常に大きいと言えるでしょう。
専門領域を深める各部門の戦略的布陣
常務の伏黒久高氏は、2019年10月1日よりマーケット部門を総括し、カード事業本部長や東北ディーシーエス、HRソリューションDCSの会長職を兼務することになります。ここで注目したい「HRソリューション」とは、Human Resourcesの略で、従業員の採用や育成、配置といった「人事」に関連する課題を解決するシステムやサービスのことを指します。企業の成長は「人」に帰結するため、伏黒氏がこの領域を統括する影響力は、顧客企業の働き方改革にも波及していくはずです。
また、今回の人事では、ビジネスの土台を支える「SL事業本部」の体制も強化されています。SLとはソリューションの略称であり、顧客が抱える複雑なビジネス課題に対して、IT技術を駆使して最適な解決策を提供することを意味します。高辻智浩氏は執行役員としてこの事業部を率い、MRIバリューコンサルティング・アンド・ソリューションズの会長も兼ねることとなりました。コンサルティングとシステム開発の融合は、今の時代に最も求められている価値提供の形ではないでしょうか。
私は、今回の人事が三菱総研DCSにとって「守りから攻めへの転換点」になると確信しています。特にシェアードサービス事業本部長に就任する古屋裕久氏の役割も重要です。シェアードサービスとは、グループ内の各拠点が個別に行っていた経理や総務などの事務作業を1か所に集約し、効率化を図る仕組みのことです。内部の効率化を極めた先には、必ずや顧客に対するサービス品質の向上が待っているはずで、2019年後半の同社の躍進から目が離せません。
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