東京五輪をサイバー攻撃から守れ!日立ら産学官が挑む鉄壁のインフラ防御と最新の人材育成術

2020年の東京五輪・パラリンピック開催まで、いよいよ1年を切るカウントダウンが始まりました。世界中が熱狂に包まれるこの祭典は、同時にサイバー犯罪者にとっても絶好の標的となるリスクを孕んでいます。大会期間中に激増すると予想されるサイバー攻撃から日本の威信と社会基盤を守るため、今、かつてない規模での対策が急ピッチで進められているのです。

ネット上では「電力や交通が止まったら大変だ」「目に見えない戦争のようだ」といった、インフラへの影響を懸念する声が数多く寄せられています。SNSでの反響の大きさは、市民がこの問題を単なる技術的な課題ではなく、自分たちの生活に直結する死活問題だと捉えている証左でしょう。こうした期待と不安が入り混じる中、政府や民間企業は総力を挙げて防御壁を築いています。

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情通機構が主導する「実践演習」による精鋭育成

システムの防御において最も重要な要素は、実は高度なプログラム以上に「扱う人間」のスキルにあります。国立研究開発法人の情報通信研究機構(NICT)は、大会運営を担うシステム担当者への教育を加速させています。実際の攻撃を模したシミュレーションを通じて、有事の際に即座に適切な判断を下せるサイバーセキュリティのプロフェッショナルを育成することが、喫緊の課題となっているのです。

ここでいうサイバーセキュリティとは、インターネットを通じて行われる情報の窃取や破壊活動から、コンピュータやネットワークを保護する技術の総称を指します。NICTが実施する演習は、教科書的な知識の習得に留まらず、刻一刻と変化する攻撃手法に対して、リアルタイムで対処する能力を養うのが特徴です。現場の担当者が自信を持って対応できる体制こそ、大会成功の鍵を握るでしょう。

日立など産学官連携で守る重要インフラの未来

守るべき対象は、競技会場のネットワークだけではありません。発電所や交通機関といった、国民生活を支える「重要インフラ」の防衛が最優先事項として掲げられています。日立製作所をはじめとする大手企業や大学、政府機関が連携し、異常をいち早く察知する攻撃検知技術の研究開発が精力的に続けられています。官民が垣根を越えて手を取り合う姿は、まさに日本全体の「総力戦」といえます。

私は、この取り組みが五輪後も日本の大きな資産になると確信しています。一時的なイベント対策で終わらせるのではなく、ここで培われた最新技術や組織間の連携ノウハウを、レガシーとして次世代の社会基盤に組み込むべきではないでしょうか。2019年10月07日現在、ハード面での強化と人材育成の両輪が揃い始めたことは、デジタル社会の安全性を高める大きな一歩です。

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