大切な楽器を日々愛用している演奏者の皆さんに、ぜひ注目していただきたい画期的なサービスが登場しました。熊本市に拠点を置く、特殊クリーニングのスペシャリストである九州ホールセールが、2019年10月7日までに楽器ケース専門のクリーニングサービス「MICC」を本格的に始動させたのです。
実は、管楽器を収納するケースの内部は、私たちが想像する以上に過酷な環境に晒されていることをご存知でしょうか。演奏中にパイプ内に付着した水分や唾液は、丁寧にお手入れをしていても完全に拭いきることは難しく、それがケースの布地に染み込んでしまうケースが後を絶ちません。
こうした湿気や汚れを放置しておくと、ケース内は雑菌やカビが繁殖する絶好の温床となってしまいます。直接口をつけるデリケートな楽器を保管する場所だからこそ、衛生面には細心の注意を払いたいものですが、これまでは家庭で手軽に丸洗いできる手段がほとんど存在しませんでした。
そこで「MICC」が打ち出したのが、洗浄剤を一切使用しない独自の洗浄技術です。これは一般的な洗剤に含まれる化学物質が楽器に悪影響を及ぼしたり、演奏者の健康を害したりするリスクを徹底的に排除したいという、職人の熱いこだわりから生まれたものと言えるでしょう。
SNS上では「ずっと気になっていたケースの臭いが取れるかも」「お気に入りのビンテージケースを安心して任せたい」といった期待の声が広がっています。衛生意識が高まる昨今において、こうしたプロフェッショナルなケアの重要性は、今後さらに増していくに違いありません。
編集者としての私見ですが、楽器本体のメンテナンスにこだわる人は多いものの、ケースの衛生状態は意外と盲点になりがちです。愛機を守る「家」とも言えるケースを清潔に保つことは、美しい音色を長く維持するための新しい常識になっていくのではないでしょうか。
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