オンキヨー衝撃の事業売却中止!家庭用オーディオの行方と再建への新シナリオとは

日本のオーディオ界を長年牽引してきた名門、オンキヨーが大きな転換点を迎えています。2019年10月4日、同社はかねてより進めていた家庭用オーディオ事業の売却を中止すると電撃発表しました。売却先として予定されていたのは、デノンやマランツといった有力ブランドを擁する米国のサウンド・ユナイテッド社でしたが、最終的に契約の完了に至らなかったことは業界に大きな衝撃を与えています。

SNS上では、長年のファンから「オンキヨーのブランドが残って嬉しい」という安堵の声が上がる一方で、厳しい経営状況を危惧する厳しい意見も散見されます。スピーカーやアンプといった主力製品は、同社の連結売上高の約7割を占める大黒柱です。その心臓部を手放すことで財務の健全化を急ごうとした戦略が、今回の白紙撤回によって抜本的な見直しを迫られる形となったのは間違いありません。

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二度の延期を経て下された苦渋の決断

時計の針を少し戻すと、2019年05月に今回の売却計画が公表されました。当初は2019年07月01日までに全ての手続きを終える予定でしたが、独占禁止法の審査などに時間を要し、二度にわたって延期される異例の事態が続いていたのです。最終的には2019年11月30日の最終期限を前に、資金調達の確保といった条件が整わないと判断され、取締役会にて正式に中止が議決されました。

ここで注目すべきは、オンキヨーが目指していた「OEM事業」へのシフトです。OEMとは「Original Equipment Manufacturer」の略称で、他社ブランドの製品を製造することを指します。自社ブランドでの販売にこだわらず、テレビメーカー等へ音響技術を供給するBtoBビジネスへの転換を狙っていたのでしょう。しかし、売却益として見込んでいた約80億円の資金が得られなくなった今、その青写真は描き直しが必要です。

個人的な見解を述べさせていただきますと、現在のオーディオ市場はスマホの普及により二極化が進んでいます。利便性を重視する層と、圧倒的な音質を求める層の板挟みの中で、オンキヨーのような「音のプロフェッショナル」が生き残る道は決して平坦ではありません。しかし、安易な切り売りではなく、自らの技術をどう守り抜くかという原点に立ち返る好機と捉えることもできるはずです。

2019年08月には新株予約権の発行による資金確保も進めており、関係者によれば当面の資金繰りに支障はないとされています。今後は大規模な合理化策や新たな提携先の模索など、財務体質を強化するための次なる一手が待たれるところです。日本の音響技術が再び世界で輝きを取り戻すことができるのか、その再建ロードマップに多くの音楽ファンが熱い視線を注いでいます。

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