TBSのCVC戦略深掘り!事業シナジーと経営関与で実現する「本気の投資」:上場4社輩出の秘訣と注目領域を徹底解説

放送業界の雄であるTBSホールディングス(HD)のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)、TBSイノベーション・パートナーズ(TBSIP)は、2013年の設立以来、独自の投資哲学を貫き、大きな成果を上げていらっしゃいます。同社は2つのファンドを通じて20社に投資し、驚くべきことにそのうち4社がすでに上場を果たしているのです。TBSHDの投資戦略部長も兼任されている片岡正光代表パートナーは、彼らの**「本気の投資」について詳細を語ってくださいました。これは単なる金銭的なリターンを求めるだけでなく、事業シナジーを徹底的に重視する、極めて戦略的なアプローチであると拝察いたします。

TBSIPの投資戦略の最大の特徴は、「出資比率を高め、投資先の経営へ本格的に関与する」点でしょう。単なる少数株主にとどまらず、筆頭株主となることを視野に入れながら、社外取締役を派遣し、TBSグループが持つ豊富な経営資源を駆使して投資先の成長を力強く後押ししていらっしゃいます。片岡代表は、以前の1号ファンドでは数千万円規模の少額出資に留まったため、協業は可能でも、上場後も株式を保有し続ける判断が難しかったという反省を踏まえ、現在では事業シナジーを強く意識し、出資比率を高める戦術へと転換されたとのこと。例えば、2018年4月に立ち上げられた総額30億円の2号ファンドでは、1社あたり1億~2億円を投資されています。さらには、出資先の増資のタイミングではTBSHD本体が直接出資することも視野に入れられており、TBSHD傘下入りという未来も念頭に置いた、息の長い関係構築を目指しているのでしょう。

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TBSが本気で狙う「未来のコンテンツ」領域とは

TBSHDが放送事業者であり、エンターテインメント企業であることを踏まえると、TBSIPが最も注目する投資領域は、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)といった先進技術分野であるのは当然の流れでしょう。これらの技術は、未来のコンテンツ体験の「本丸」であり、積極的に投資することで、TBSの持つ版権交渉など、多岐にわたる支援を行う考えです。また、動画などのコンテンツ流通に大きな変革をもたらす可能性を秘めたブロックチェーン技術にも強い関心を示していらっしゃいます。これらの技術が、我々のメディア体験をどのように進化させていくのか、非常に楽しみでございます。

さらに注目すべきは、SDGs(持続可能な開発目標)に関連した企業や社会起業家への投資姿勢です。マスコミとして情報を伝えるだけでなく、自らもそれを実践しているかが問われる時代に突入しているという認識のもと、TBSIPは積極的に社会的インパクト投資を推進されています。新電力の「みんな電力」への出資はその具体例であり、ラジオを通じたキャンペーンで支援するなど、グループ全体で応援されています。片岡代表は、一般的なVC(ベンチャーキャピタル)では出資しにくいこうした分野こそ、事業シナジーを考慮しながら投資できるCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)の役割に適合していると捉えており、報道機関の傘下VCとしての社会貢献への強い意志が感じられます。私が編集者として拝見しても、伝える側が実践側に回るこの姿勢は、現代社会において非常に重要で説得力があると感じています。

「少数精鋭」体制がもたらす素早い意思決定と実績

TBSIPの強みは、その組織体制にもあります。TBSIPのメンバーがTBSHDの投資戦略部員を兼務しているため、ファンドとグループ本体、どちらから出資するにしても、両方の権限を行使でき、素早い投資判断が可能であるとのこと。これは、刻一刻と状況が変化するスタートアップ投資において、他社CVCに対する大きな優位性となるでしょう。また、ファンドの出資者がTBSHDとTBSIPの2社に限定されているため、意見の対立が起こりにくい点も、意思決定を加速させる長所であると言えます。

同社は、他のVCと比べても遜色のない実績を既に挙げており、その背景には、2013年設立の1号ファンドによる出資先であったデータセクションが、わずか1年強でIPO(新規株式公開)を達成するなど、早期に成果を出したことが大きいと分析されています。投資先への積極的な関与の一環として、片岡代表自身が「みんな電力」や米国のホラー体験施設運営会社「ティフォン」で社外取締役を務めていらっしゃいます。また、日本のCVCでは珍しい女性キャピタリスト**である久保田千絵氏が在籍されており、投資先の検討やサービス拡充において女性の視点が強みになると期待されています。現在は4人体制で運営されていますが、2019年7月には1人が増員され5人体制となる予定です。少人数だからこそ実現できる、きめ細やかな支援を、今後も効率よく継続できるかが、TBSIPの次の課題であると記事は結んでいます。しかし、これまでの実績と戦略的な投資哲学を見るに、この「少数精鋭」体制が、むしろ同社の大きな武器になる可能性も大いにあると期待できるでしょう。

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