日本のIT業界を牽引するNTTデータが、南米の経済大国ブラジルで大きな一歩を踏み出しました。同社は2019年10月10日、ブラジルの有力なITサービス企業である「ファチン・エ・ホアゲ・インコルポラサオ・エ・パルティシパサオ(以下、FH社)」を買収することを正式に発表したのです。今回の進出は、ドイツにある子会社を経由してFH社の発行済み株式の過半数を取得する形で進められます。
なお、具体的な取得額については非公開とされていますが、南米市場における拠点強化を狙う同社にとって、非常に戦略的な投資であることは間違いありません。このニュースに対しSNS上では、「NTTデータの海外攻勢が止まらない」「日本のSIerが世界で存在感を示すのは誇らしい」といった期待の声が数多く寄せられています。単なる規模の拡大ではなく、現地の商習慣に精通した企業を傘下に収める合理的な判断だと言えるでしょう。
南米ビジネスの要!SAP導入のスペシャリスト「FH社」の実力
今回買収の対象となったFH社は、ブラジル国内で「SAP」というソフトウェアの導入・運用において圧倒的な実績を誇る企業です。ここでいうSAPとは、企業の会計や人事、物流といった基幹業務を一元管理するための「ERP(企業資源計画)」パッケージで、世界中の大企業が採用しているシステムを指します。複雑な税制を持つブラジルにおいて、このSAPを使いこなす技術力を持つFH社は、現地でも一目置かれる存在として知られています。
編集者としての視点では、この買収は単なる地域拡大以上の価値があると感じます。なぜなら、ブラジルは独自の法規制が多く、外資企業が単独で成功するのは極めて困難な市場だからです。現地に根付いたFH社のノウハウを吸収することで、NTTデータはリスクを抑えつつ、南米全域へのサービス展開を加速させることができるはずです。2019年10月10日のこの決断が、将来のグローバルシェアを左右する重要な転換点になるのではないでしょうか。
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