🔥【米中摩擦の裏側】中国が米国債を2カ月連続売却し「金」を積み増す!ドル覇権への揺さぶりか?

2019年6月19日、上海から届いた最新の経済情報は、世界の金融市場に大きな注目を集めています。中国が米国債の保有額を徐々に減らしているという事実です。これは単なる投資判断ではなく、貿易問題を巡り対立を深めるアメリカ合衆国(米国)をけん制する、戦略的な動きではないかという見方が浮上しているのです。

アメリカの金融の「顔」とも言える米国債。中国が4月の時点で保有していた米国債の額は、1兆1130億ドル(約120兆円)に達していますが、これは2カ月連続の減少となりました。直近のピークであった2017年8月と比較すると、900億ドル近くも保有を絞り込んでいることがわかります。米国との経済的な摩擦が激化する状況と、この保有額の減少がほぼ同時期に起こっている点は、決して偶然ではないでしょう。

特に、2015年夏に起きた人民元切り下げ以降、中国の米国債保有額は不安定な動きを見せています。当時は、自国通貨である「元」の価値を支えるため、元買い・ドル売りの為替介入を行う必要があり、その原資として米国債を売却せざるを得なかったと推測されています。その結果、一時は外貨準備高が3兆ドルを下回る水準まで減少する事態に陥ったのです。その後、海外での企業買収(M&A)の抑制や資本規制の強化によって、外貨準備高の減少には歯止めがかかり、米国債の保有額も一時的に回復傾向を見せていました。

しかし、現在は事情が異なります。国都証券などの見解によると、中国の経常収支は黒字幅の縮小傾向が続いており、新たな米国債を購入する「買い余力」自体が低下している背景もあるのです。その上で、米国との関係が悪化している現状を考えると、「無理をしてまで米国債に資金を振り向ける必要はない」という判断に至っても不思議ではありません。米国の長期金利が上昇すれば、中国が既に保有している米国債の価格は下落し、評価損を抱えることにも繋がるため、リスク分散の必要性も高まっています。

こうした状況で、中国は米国債を大量に売却するという「決定的なカード」を切る代わりに、月あたり数十億ドルから200億ドルという小幅な減少を繰り返しています。これは、米国を過度に刺激することを避けつつ、金融的な圧力をかける「けん制」としての効果を狙った動きと分析できるでしょう。実際に、米国債以外にこれほどの巨額の資金を安全に預けられる投資先が見当たらないため、急激な売却は非現実的とも言えます。

注目すべきは、米国債の保有を絞る一方で、中国が着実に積み増している資産があります。それは「金(ゴールド)」です。2018年12月に2年2カ月ぶりに金の保有量を増やして以降、2019年5月まで、なんと6カ月連続で増加を続けています。金は、特定の国に依存しない「無国籍通貨」としての性質を持つため、外貨準備におけるドル資産の比率を減らし、代わりに金を積み増す動きは、対立が深まる米国への依存度を下げる「ドル脱却」に向けた戦略の一環と見られています。これは、ロシアが外貨準備のドル資産を大きく減らし、金へ振り替えている動きとも共通しています。

この中国の金融戦略の変化に対するSNS上での反響は非常に大きく、「米国への圧力として効果的だ」「ドルの時代が終わる兆候だ」といった意見が多数投稿されています。特に、アメリカのトランプ政権が5月に制裁関税の引き上げに踏み切り、米中関係が大きく悪化している状況と照らし合わせ、「中国の本気度が垣間見える」と、金融市場の先行きに対する懸念も広がっているようです。

4月時点のデータは、米中貿易交渉が決裂する前の状況を反映していますが、5月の米国債保有状況がアメリカ財務省から公表される7月以降は、金融市場で再び緊張が高まる局面を迎える可能性が高いでしょう。私は、中国のこの動きは、単なる貿易戦争の延長線上にあるものではなく、国際金融秩序における「ドル」の地位に対する、静かなる挑戦であると見ています。この「金シフト」の動きは、中国が今後、さらに独自路線を強化していく決意の現れではないでしょうか。読者の皆様も、この先の金融市場の動きから、目が離せない状況が続くでしょう。

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