中国のネット規制がビジネスの壁に?「金盾」強化が招く外資撤退のリスクと現状

中国でビジネスを展開する日系企業から、戸惑いの声が上がっています。広東省広州市に拠点を置くある事務所では、これまで利用していた「ネットテレビ」サービスの契約更新を突然断られるという事態に見舞われました。このサービスは海外の番組をインターネット経由で視聴できる便利なものでしたが、提供会社は当局からの具体的な指示があったのかという問いに対し、沈黙を貫いています。

現在、中国政府によるインターネットへの締め付けは、かつてないほど厳しさを増しているのが実情でしょう。現地では「金盾工程(グレート・ファイアウォール)」と呼ばれる巨大な検閲システムが稼働しており、外交的に不適切と判断された海外情報は瞬時に遮断されます。国家の安全を守るという名目があるものの、情報の自由な流通が妨げられることへの懸念は、日増しに強まるばかりです。

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政治的イベントとネット環境の不安定化

特に政治的な重要行事が行われる時期には、接続環境が目に見えて悪化します。2019年10月01日の建国記念式典のような国家的な節目には、ネット接続が著しく困難になるケースが相次ぎました。SNS上でも「仕事にならない」「VPNすら繋がらない」といった悲鳴に近い反応が溢れており、現地の不便さはピークに達しています。

こうした過剰な規制に対し、本来は政府に近い立場であるはずの中国メディア幹部からも「業務に支障が出ており、やり過ぎではないか」という批判が漏れ伝わってきます。外資系企業にとって、安定した通信環境は生命線と言っても過言ではありません。現状のような不安定な状況が続くことは、ビジネスの継続性を揺るがす重大な死活問題となるはずです。

最近では海外から中国国内の携帯電話への通話品質も低下しているようで、コミュニケーションの断絶が深刻化しています。私は、このような情報の鎖国状態が続けば、中国市場の魅力が相対的に低下すると考えています。リスクを嫌う企業が中国進出を躊躇し、他国へ拠点を移す「チャイナ・アウェイ」の動きが加速する可能性は否定できないでしょう。

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