2019年10月の訪日客は5.5%減の249万人!韓国の大幅減をラグビーW杯や東南アジア勢がカバーできるか?

日本政府観光局(JNTO)が2019年11月22日に発表した最新の統計によると、2019年10月の訪日外国人客数は、前年の同じ月と比べて5.5%減少した249万6600人となりました。この数字に大きな影響を及ぼしているのが、依然として厳しい冷え込みが続く日韓関係の悪化です。韓国からの旅行者は前年同月比でなんと65.5%も減少し、インバウンド市場には大きな緊張感が漂っているといえるでしょう。

韓国からの訪日客が半分以下にまで落ち込んだのは2019年8月以来のことで、単月の数字としては19万7300人にとどまっています。これは2014年5月以来の低い水準であり、かつては中国に次いで2位のシェアを誇っていた韓国が、今回は台湾に抜かれて3位に後退しました。SNS上でも「韓国人観光客を街で見かけなくなった」といった声が多く聞かれ、改めて市場の劇的な変化が浮き彫りになっています。

スポンサーリンク

日韓情勢と自然災害が落とす影

今回の減少要因についてJNTOは、輸出管理の厳格化を発動した2019年7月以降に韓国国内で盛り上がった「日本旅行のボイコット」に加え、2019年10月に発生した台風19号の影響を挙げています。記録的な大雨をもたらしたこの台風により、多くの航空便が欠航を余儀なくされました。政治的な不買運動と不可抗力の天災という二重の逆風が、日本のインバウンドを直撃した格好です。

編集者の視点から見れば、特定の一国に依存しすぎることのリスクが明確になった出来事だと感じます。韓国からの観光客が激減する一方で、日本のアパレルやビール、そして観光地そのものが不買の象徴となってしまった現状は非常に残念です。しかし、こうした事態は裏を返せば、ターゲットを多角化し、より広い世界に日本の魅力を発信する「観光立国」としての真価が問われるタイミングなのかもしれません。

ラグビーW杯がもたらした熱狂と希望

一方で、明るい話題も少なくありません。2019年10月はまさに「ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会」が列島を熱狂させていた時期です。出場国からの訪日客は前年比で8万1千人も増加しており、大会がいかに強力な集客力を持っていたかが分かります。スポーツという国境を超えたコンテンツが、特定の地域における落ち込みを力強くサポートし、インバウンドの底堅さを見せつけました。

さらに、中国からの訪日客は2.1%増の73万600人を記録し、10月としての過去最高を更新しています。また、台湾(9%増)や米国(6.5%増)、そして驚異的な伸びを見せたフィリピン(36.7%増)など、計14の国と地域が10月の歴代最高記録を塗り替えました。インバウンド市場は今、一部の地域での冷え込みを、東南アジアや欧米諸国の堅調な伸びでカバーするという新たな局面に立っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました