2019年11月26日の債券市場では、長期金利の代表的な指標である「新発10年物国債」の利回りが、前日と同じ水準で推移する結果となりました。長期金利とは、一般的に1年を超える期間の資金を貸し出す際に適用される利率のことで、住宅ローンの固定金利など私たちの生活にも深く関わる重要な数字です。
市場の動きを振り返ると、まずは前日の米国債券価格が上昇した流れを受け、日本でも債券を買う動きが先行しました。債券は人気が集まって買われると価格が上がり、反対に利回りは低下するという性質を持っています。このため、取引開始直後は金利が下押しされる場面も見受けられました。
しかし、その後は日米の両株式市場が堅調に推移したことで、投資家の心理に変化が生じています。株価が上がると、投資家はリスクを取ってでも高い収益を狙う「リスクオン」の姿勢を強めるため、相対的に安全な投資先とされる国債を手放す動きが広がりました。
SNS上では、今回の金利の動きに対して「株がこれだけ強いと、さすがに債券からは資金が抜ける」「利回りがマイナス圏で安定しているのは、デフレ脱却への道筋がまだ遠い証拠ではないか」といった、冷静な分析や先行きへの不安を感じさせる投稿が目立っています。
グローバルな視点で見守る金利の行方と編集部の見解
2019年11月26日時点の各国の状況を確認すると、日本の10年債利回りはマイナス0.085%となっており、依然として「マイナス金利」の状態が続いています。一方で30年債などの超長期債はわずかに利回りが上昇しており、期間の長い国債ほど金利が高くなる傾向が強まりました。
米国市場では、2019年11月25日の終値時点で10年債利回りが1.75%、英国では0.70%となっており、世界的に見ても日本の低金利ぶりは際立っていると言えるでしょう。こうした低金利環境は企業が融資を受けやすい利点がある一方、預金者にとっては厳しい時代が続いていることを示唆しています。
編集部としては、現在の株高が実体経済を伴ったものなのか、それとも過剰な金融緩和が生んだ「バブル的な側面」があるのかを慎重に見極めるべきだと考えます。金利が動かない静かな市場だからこそ、次に大きな波が来た際の影響は計り知れないものになるはずです。
今後、日米の貿易問題や景気指標の発表によって、投資家の資金が再び債券へ戻る可能性も十分に考えられます。資産を守り、育てるためには、株価だけではなく、この「金利」という経済の体温計を毎日チェックし続けることが、賢明なビジネスパーソンに求められる姿勢ではないでしょうか。
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