【2019年最新】音楽ライブ市場が急拡大!CD不況を救う「体験型ビジネス」への転換とチケット高騰の真相

秋の夜長に、お気に入りのアーティストの生演奏に酔いしれるのは格別な体験ですよね。現在、日本の音楽シーンではライブやコンサートがかつてないほどの盛り上がりを見せています。ぴあ総研が発表した調査によれば、2018年のライブ動員数は5043万人を記録し、わずか5年間で39%も増加したというから驚きです。

かつて、音楽ファンの楽しみといえばレコードやCDを購入することでしたが、時代は大きく変わりました。1998年には6074億円を誇った音楽ソフトの生産額は、2018年には2403億円と半分以下にまで激減しています。この「CDが売れない時代」において、アーティストがファンと直接繋がり、収益を確保できるライブこそが新たな主役となりました。

SNS上でも「推しのライブのためなら遠征も厭わない」「チケットが取れなくて辛い」といった投稿が日々溢れており、体験を共有することへの熱狂が可視化されています。インターネットを通じて誰もが手軽に音楽に触れられるようになった現代だからこそ、その場の空気感を共有する「生」の価値が、相対的に高まっているといえるでしょう。

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チケット価格は20年で4割増!背景にある演出の高度化と市場原理

ライブ人気に拍車がかかる一方で、ファンの財布事情に直結する「チケット価格の上昇」も顕著になっています。データによれば、入場者1人あたりの売上額は過去20年間で4965円から7091円へと、約43%もアップしました。この数字は、同期間の物価上昇率がわずか1%程度であることを考えると、異例の跳ね上がり方です。

なぜ、これほどまでに価格が上昇しているのでしょうか。楽天証券経済研究所の今中能夫氏は、照明や特殊効果といった演出コストの増大に加え、興行側の収益性を高めたいという狙いを指摘しています。SNS映えする豪華なステージセットや最新の音響設備を維持するためには、相応の対価が必要になっているのが現実のようです。

私は、この価格上昇を単なる「値上げ」と捉えるべきではないと考えています。音楽がサブスクリプションなどで安価に、あるいは無料で消費されるようになった分、ライブが「特別な贅沢品」としての地位を確立した結果ではないでしょうか。ファンもまた、質の高いエンターテインメントを求めて、高い対価を支払うことを受け入れ始めています。

格差社会の影?一部のスターに集中する人気と収益の構造

この現象は日本に限ったことではなく、エンタメ大国の米国でもさらに顕著です。米経済学者のアラン・クルーガー氏の分析によると、1981年から2018年にかけてチケット単価は5倍以上に跳ね上がりました。特筆すべきは、トップ1%のスターが音楽収入の約60%を独占しているという「勝者総取り」の状況が生まれている点です。

ここでいう「勝者総取り」とは、ごく一部の人気アーティストに観客と資本が集中し、中堅層との格差が広がる現象を指します。日本ではアイドルによる小規模ライブが活況を呈しているという意見もありますが、地方や中堅アーティストの集客が難しくなっているという懸念の声も無視できません。

2019年11月11日現在、日本の音楽業界は大きな転換点の真っ只中にあります。デジタルで音楽を「所有」する文化から、現場で「体験」を共有する文化へ。高額化するチケットは、私たちが音楽という芸術に対してどれほどの価値を見出しているのかを問いかけているようです。今週末、あなたも会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

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