【エーザイ】アルツハイマー新薬「アデュカヌマブ」が奇跡の敗者復活!2020年米FDA申請へ

世界中の医療関係者や患者家族が固唾をのんで見守る中、認知症治療の歴史を塗り替えるかもしれない衝撃的なニュースが飛び込んできました。日本の製薬大手エーザイと米バイオジェンは、一度は開発中止に追い込まれたアルツハイマー病治療薬候補「アデュカヌマブ」について、2019年10月下旬、事態を劇転させる発表を行いました。

驚くべきことに、両社は2020年の早い段階で米食品医薬品局(FDA)へ新薬承認を申請する方針を固めたのです。実はこの薬、2019年03月には最終段階の試験で「成功の公算が低い」と判断され、一度は表舞台から姿を消していました。しかし、膨大なデータを再解析したところ一転して有効性が確認されるという、異例の「敗者復活」を遂げたのです。

SNS上ではこのニュースに対し、「家族がアルツハイマーなので、一筋の光が見えた思いです」「一度ダメだと言われた薬が復活するなんて、科学の執念を感じる」といった感動の声が溢れています。一方で投資家の間では「期待値で株価が跳ね上がっているが、審査の行方はまだ不透明だ」と、冷静に先行きを注視する書き込みも散見されます。

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製薬業界の難攻不落な壁「アミロイドβ」に挑む

ここで専門用語を解説しましょう。アルツハイマー病の大きな原因とされるのが「アミロイドβ(Aβ)」というタンパク質です。これは脳内に蓄積して神経細胞を壊してしまう「ゴミ」のような物質で、アデュカヌマブはこの蓄積を阻害することを目指しています。しかし、このAβを標的とした薬の開発は、世界の名だたる巨大製薬会社がことごとく失敗してきた難攻不落の領域なのです。

実際に2018年から2019年にかけても、米メルクやスイスのロシュといった世界的企業が相次いで治験中止を発表しました。こうした絶望的な状況下でのエーザイの復活劇は、業界に激震を走らせました。2019年10月30日の決算説明会にて、内藤晴夫社長が「患者やご家族にやっと恩返しができる」と語った言葉には、並々ならぬ決意が滲んでいます。

株価もこの期待を敏感に映し出しており、発表前の2019年10月21日には5534円だった終値が、2019年11月11日には7471円まで急騰しました。まさに市場全体がこの「魔法の弾丸」の実現を熱望している証拠と言えるでしょう。ただし、「新薬の申請」と「承認」は全くの別物であることを忘れてはなりません。

専門家の視点も慎重です。東京大学の岩坪威教授は期待を寄せつつも、2019年12月の国際学会で公表される詳細データの精査が必要だと指摘しています。また、証券アナリストの間では「FDA(米国の薬の番人)が承認を確約したわけではない」という厳しい意見も根強く、治験結果の逆転という極めて稀なケースがどう判断されるかが焦点となります。

編集者としての意見ですが、認知症はもはや個人の問題ではなく、超高齢社会を迎える人類共通の課題です。もしこの薬が承認されれば、単なる一企業の成功を超え、社会構造そのものを変えるインパクトを持つでしょう。科学的な厳密さは不可欠ですが、絶望の淵にいる人々にとって、この「敗者復活」の物語が真実の救いとなることを切に願わずにはいられません。

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