愛媛県内のビジネスシーンに、明るい兆しが見えてきました。愛媛大学と愛媛県中小企業家同友会が共同で実施した、2019年7月1日から2019年9月30日までの景況調査結果が発表され、地元の経営者たちの間で話題となっています。SNS上では「増税前の厳しい時期によく踏ん張った」「効率化の努力が数字に出るのは励みになる」といった、地元企業を応援するポジティブなコメントが目立っています。
今回の調査で最も注目すべきは、自社の業況を判断する指標である「業況判断DI」がプラス2.2を記録したことです。これは前回調査(2019年4月〜6月期)と比較して3.8ポイントもの改善を見せています。DI(ディフュージョン・インデックス)とは、景気が「良くなった」と答えた企業の割合から「悪くなった」と答えた割合を引いた数値のことで、これがプラスに転じたことは、県内の中小企業が逆風を跳ね返している証拠と言えるでしょう。
「見える化」と「仕入れ強化」が鍵!売上減少を補う知恵の勝利
興味深いのは、売上高DIが前回より7.7ポイントも悪化している一方で、利益の出やすさを示す「採算DI」が11.4ポイントという大幅な改善を見せている点です。売上が伸び悩む中で利益を確保できた理由は、各社が徹底した「内側からの改革」に取り組んだからに他なりません。具体的には、業務の無駄を省く効率化や、生産プロセスを数値で把握する「見える化」、さらには仕入れ先との交渉を強化するといった、地道なコストカットが実を結んだ形です。
2019年10月1日の消費増税を前にした「駆け込み需要」については、不動産業や印刷業で一部見られたものの、前回増税時ほどの盛り上がりはなかったというのが現場の実感のようです。メディア編集者の視点から言わせていただければ、特需に頼ることなく、自らの筋肉質な経営体質への改善によって好転を勝ち取った愛媛の経営者たちの姿勢には、強いプロ意識を感じます。これこそが、激動の時代を生き抜くための中小企業の真の姿ではないでしょうか。
2019年11月9日現在、県内の中小企業を取り巻く環境は決して楽観視できるものではありませんが、今回の調査結果は確かな希望を感じさせるものでした。2019年9月に420社を対象に行われたこのアンケートには140社が回答を寄せており、現場の生々しい努力が反映されています。効率化によって生まれた余力を次の成長へとどう繋げていくのか。愛媛の経済がここからさらに力強く飛躍していくことを、私たちは大いに期待したいところです。
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