【パーソルHD決算速報】国内の人材派遣は絶好調も海外事業で苦戦!「an」終了が与える影響とは

「テンプスタッフ」や「doda(デューダ)」といった有名サービスを運営する人材大手のパーソルホールディングス(HD)が、2019年4月から9月期の連結決算において、営業利益が前年同期より2%ほど減少する見通しであることが分かりました。人手不足が叫ばれる昨今、国内事業は非常に力強い伸びを見せていますが、意外にも海外拠点での苦戦が利益を押し下げる要因となったようです。

SNS上では「これほど仕事がある時代になぜ減益なのか」「海外展開の難しさが出ている」といった驚きの声が上がっています。営業利益とは、企業が本業で稼ぎ出した利益を指しており、この数字が微減した背景には、日本国内と海外市場のコントラストが色濃く反映されています。2019年11月10日現在の状況を詳しく紐解いていきましょう。

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国内は「転職バブル」!単価上昇で成長を維持

日本国内に目を向ければ、深刻な労働力不足を背景に、パーソルHDの主力である人材派遣事業は極めて堅調です。2019年5月の大型連休によって派遣社員の稼働日数が減るという逆風はありましたが、それを補って余りある転職需要の高さが収益を支えています。企業は優秀な人材を確保するために「契約単価」の値上げに応じており、これが利益率の向上に直結しました。

実際に、前年度にあたる2019年3月期の国内人材事業における部門利益は、前の期と比べて20%も増加するという驚異的な成長を記録していました。求職者と企業をマッチングさせる「人材紹介」の成約数も右肩上がりで、国内市場においては無類の強さを発揮しています。しかし、その輝かしい成果に影を落としたのが、オーストラリアを中心とした海外事業の誤算でした。

豪州でのシステム遅延と経済減速が重荷に

海外事業が苦戦した大きな要因の一つに、オーストラリアのグループ企業で進めていた「社内システム」の導入遅延があります。給与計算などを司る根幹システムの設置が遅れたことで、余計な対応費用が発生し、業務効率が悪化してしまいました。さらに、現地の経済状況が冷え込んだことで求人自体が減少するというダブルパンチに見舞われたのが、2019年11月10日時点での実情です。

通期の見通しについても、売上高は前期比7%増の9900億円と増収を見込む一方で、営業利益は3%減の430億円と、わずかな減益となる予測を立てています。この減益要因として見逃せないのが、長年親しまれてきたアルバイト求人情報サービス「an(アン)」の終了です。2019年11月に事業の幕を閉じることに伴う整理が、利益面に一時的な影響を及ぼしています。

編集者としての私見ですが、老舗ブランドである「an」の終了は、求人媒体の主戦場が紙からスマホ、そして特化型アプリへと急速にシフトしている象徴のように感じます。パーソルHDは、不採算事業を切り離す「選択と集中」を断行したと言えるでしょう。海外のシステムトラブルは一時的なものと考えれば、国内の圧倒的な需要をどう収益に変えていくかが、次なる飛躍の鍵となりそうです。

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