スマートフォンの充電を毎日欠かさず行う日常が、劇的に変わるかもしれません。NTTは、消費電力をこれまでの100分の1にまで抑え込む革新的な「光半導体」の開発に向け、米マイクロソフトなど国内外の主要企業65社と強力なタッグを組むことを決定しました。
2019年11月13日に東京都武蔵野市で開催された「NTT R&Dフォーラム2019」にて、澤田純社長はこの壮大なプロジェクトの展望を語っています。もしこの技術が実用化されれば、一度の充電で1年間も使い続けられる夢のようなスマホが登場する可能性も十分に考えられるでしょう。
SNS上では「電池持ちの悩みから解放されるのは嬉しい」「10年後の未来が楽しみすぎる」といった期待の声が溢れる一方で、日本発の技術がどれだけ世界に浸透するかを注視する意見も多く見受けられます。まさに世界を揺るがす挑戦が今、ここから始まろうとしているのです。
電気から光へ!エネルギー効率を極限まで高める新原理
私たちが普段使っている半導体は、光信号を電気信号に変換して情報を処理していますが、この変換の過程で多くのエネルギーをロスしているのが現状です。そこで注目されているのが、光を光のまま扱う「アイオン(IOWN)」構想の核となる光半導体技術です。
これは情報のやり取りをすべて光で行うことで、電力消費を極限までカットする画期的な仕組みを指します。専門的に言えば、電子の動きを光子に置き換えることで抵抗や発熱を抑える技術ですが、簡単に言えば「究極の省エネチップ」を開発しようという試みだと言えるでしょう。
この新原理が確立されれば、通信ネットワークだけでなく、あらゆるデバイスの性能が飛躍的に向上するのは間違いありません。澤田社長が「アプリやネットワークの能力をより広げていける」と自信を見せる背景には、こうした確固たる技術的裏付けがあるのです。
世界標準を狙う「65社連合」の衝撃とNTTの覚悟
今回のプロジェクトには、ソニーやインテルに加え、台湾の中華電信や米ベライゾンといった通信大手も名を連ねる見込みです。参加検討中の企業の約8割が海外勢であることは、この技術が日本国内に留まらず、世界標準を強く意識している証拠だと言えます。
2019年時点での通信業界は、次世代規格「5G」において中国などの海外勢に主導権を握られている厳しい状況にあります。NTTは2030年までの量産を目指し、次々世代の「6G」では、光半導体を武器に世界の中心へ返り咲くことを虎視眈々と狙っているのです。
過去には「NGN」構想などが世界へ広がらなかった苦い経験もあり、今回の連携には並々ならぬ覚悟が感じられます。巨大IT企業「GAFA」が市場を席巻する現代において、一企業だけでは太刀打ちできないからこそ、こうした国際的な連合作りが不可欠なのでしょう。
私個人としては、単なる省エネ技術の向上に留まらず、この光技術が「持続可能なデジタル社会」の基盤になることを切に願っています。巨大な研究開発費を投じる米中企業に立ち向かう日本発のイノベーションが、私たちの生活をどう彩るのか、期待を込めて見守りたいと思います。
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