日銀のETF買い入れ見送り、過去最長を更新!市場が警戒する「ステルステーパリング」の正体とは?

2019年11月17日現在、日本の株式市場にある種の緊張感が漂っています。日本銀行(日銀)が実施している上場投資信託、いわゆる「ETF」の買い入れ作業が、異例の長期見送りとなっているためです。ETFとは、日経平均株価などの特定の指数に連動するように運用される投資信託のことで、日銀はこの購入を通じて市場にお金を流し、景気を下支えしてきました。

しかし、直近の2019年11月15日までの動きを見ると、なんと24営業日連続で買い入れが見送られており、これは過去最長の記録を塗り替える事態となっています。SNS上では投資家たちが「ついに日銀が動かなくなった」「買い支えがなくなるのか」と敏感に反応しており、市場の空気はこれまでの楽観ムードから、疑心暗鬼へと変わりつつあるようです。

特に市場がざわついたのは、2019年11月13日の出来事でした。この日の午前、東証株価指数(TOPIX)は前日に比べて0.5%下落しました。これまでは「0.5%超の下落」があれば日銀が買い入れに動くというのが市場の暗黙の了解でしたが、この日は静観を貫いたのです。この水準での見送りは、買い入れ目標を年6兆円とした2016年07月以降、初めての出来事でした。

こうした日銀の振る舞いに対し、外資系証券会社などからは「ステルステーパリング」が始まったのではないかという指摘が上がっています。テーパリングとは、中央銀行が景気刺激のために行ってきた資産買い入れの量を徐々に減らしていく「出口戦略」を指します。公式な政策変更を宣言せずに、実態として緩和を縮小していく手法に、市場は警戒を強めているのでしょう。

そもそも中央銀行が特定の企業の株を間接的に保有するETF買い入れは、世界でも極めて異例な措置といえます。株価を無理に底上げすることで、市場本来の価格発見機能を歪めてしまうという副作用は、日銀内部でも長らく懸念されてきました。2018年には、買い入れ額を状況に応じて上下させるとの方針転換を行っており、柔軟な対応を模索していたのは事実です。

私個人の見解としては、今回の日銀の対応は「健全な市場への第一歩」であると評価しています。いつまでも中央銀行の買い支えに依存する体制は、麻酔を打ち続けて手術を先延ばしにしているようなものです。株価が堅調な今こそ、市場の自律性を試す絶好の機会ではないでしょうか。もちろん短期的にはショックを伴うかもしれませんが、長期的な日本経済の強靭さを養うためには避けて通れない道でしょう。

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