世界的な争奪戦で高騰する「森のバター」!国産アボカドの可能性と輸入ルートの最前線

「森のバター」として親しまれ、食卓に欠かせない存在となったアボカドがいま、かつてない価格高騰の波にさらされています。2019年11月25日現在の状況を整理すると、生鮮アボカドの輸入単価はここ10年で約3割も上昇しました。2018年は1キログラム当たり325円と、米国産の不作が深刻だった2017年に比べれば落ち着きを見せたものの、2019年1月から9月にかけては347円まで再び跳ね上がっています。

この価格高騰の最大の要因は、輸入量の大部分を占めるメキシコ産地の取引価格が上がっていることにあります。SNS上でも「スーパーのアボカドがじわじわ高くなっている」「昔は100円で買えたのに」といった、消費者の悲鳴に近い声が目立つようになりました。健康志向の高まりを受け、中国や欧州といった世界各地で需要が爆発的に拡大していることが、国際的な争奪戦を引き起こしているのです。

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供給網の多角化と期待される国産アボカドの夜明け

さらに政治的な要因も見逃せません。米国による関税の上乗せを示唆する動きが、市場にさらなる緊張感を与え、価格を押し上げる一因となっています。こうした不安定な情勢を受け、国内の商社はメキシコ一本足打法からの脱却を急いでいます。2019年に輸入が解禁されたコロンビア産や、安定した供給が期待されるオーストラリア産など、調達先を世界中に広げることでリスク分散を図る動きが活発化してきました。

筆者の視点としては、こうした海外産の不安定な状況こそが、日本の農業にとって大きなチャンスになると確信しています。アボカドは熱帯・亜熱帯の果物というイメージが強いですが、実は日本の温暖な地域でも栽培は可能です。輸入価格の上昇は、コスト面で不利だった国産アボカドが市場で戦うための追い風となります。輸送距離が短い分、樹上で完熟させた濃厚な味わいを提供できる点は、国産ならではの強力な武器になるでしょう。

「関税」とは、輸入品に対して国が課す税金のことで、国内産業の保護や税収確保を目的としています。これが上がれば当然、店頭価格も上昇します。こうした外的要因に左右されないためにも、地方での生産拡大は急務といえます。今後は、商社による供給ルートの開拓と並行して、日本国内の農家が手掛ける希少な「実り」が、私たちの食卓を豊かに彩る救世主となることを期待して止みません。

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