【奈良の秘境・天川村】廃校でフグ養殖?常識を覆す「夏いちご」と新名産品が過疎化を救う!

関西の奥座敷として知られ、古くから修験道の聖地として崇められてきた奈良県天川村。この神秘的な「秘境」がいま、これまでの常識を覆すユニークな特産品づくりで大きな注目を集めています。2019年11月27日、村が主導する驚きの新産業プロジェクトが、民営化を見据えた大きな一歩を踏み出しました。

特にSNSを賑わせているのが、廃校になった小学校の教室を活用した「トラフグの陸上養殖」です。かつて子供たちの声が響いた学び舎に、2019年から10トンの巨大水槽が設置されました。海のない奈良県、しかも山深い秘境で高級魚のフグが育つという意外性は、まさに「発想の転換」としてネット上でも驚きの声が広がっています。

このプロジェクトを支えているのは、専門知識を持つ地域おこし協力隊の若者です。岐阜県の企業が開発した、陸上で海水の成分を再現する「陸上養殖システム」を導入し、現在約300匹の稚魚が順調に育っています。天候に左右されず水温を徹底管理できるため、成長も非常に早いとのことです。来年秋には、村内の旅館でこの「名水フグ」が振る舞われる日がやってくるでしょう。

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真夏のケーキを彩る救世主!希少な「洞川夏いちご」の衝撃

さらに、2017年から栽培が始まった「洞川(どろがわ)夏いちご」も、スイーツファンの心を掴んでいます。一般的にイチゴは冬から春が旬ですが、冷涼な気候を活かして6月から10月末に収穫を行うこの品種は、糖度13度という冬のイチゴに負けない甘さを誇ります。2019年には初めて直売所での一般販売も行われました。

2019年9月には、奈良市内の人気かき氷店とコラボしたリレーイベントが開催され、多くの若者がその美味しさに酔いしれました。名店「ほうせき箱」の代表も、その品質を高く評価しています。夏のイチゴは業務用ニーズが非常に高く、北海道が主な産地ですが、関西での本格展開は非常に珍しく、新たなブランドとしての確立が期待されています。

なぜ天川村はここまで攻めの姿勢を見せるのでしょうか。背景には、全国でも類を見ないスピードで進む人口減少への強い危機感があります。車谷重高村長は、単なる支援ではなく、地域の特性に根ざした「売れる産業」を自ら創り出す必要性を説いています。行政がモデルケースを作り上げ、将来的に民間へ譲渡することで持続可能な雇用を生む狙いです。

伝統の胃腸薬「陀羅尼助(だらにすけ)丸」の原料となるキハダの植樹活動も進められており、伝統と革新が共存する村づくりが加速しています。過疎という課題に、知恵とクリエイティビティで立ち向かう天川村の挑戦。2020年度にはイチゴの供給量を3トン以上に増やす計画もあり、この「秘境発」のムーブメントから今後も目が離せません。

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