大阪市に拠点を置く医療システム開発のハート・オーガナイゼーションが、地域医療の在り方を根本から変える画期的な試みをスタートさせました。2019年11月28日現在、同社はクラウド上で診療所の医師が総合病院の専門医から即座に助言を得られる新サービスの提供を開始しています。
この取り組みは、医師専用の情報交換プラットフォーム「イーケースブック」内に、診療所ごとの「仮想相談室」を設けるというものです。チャット形式でレントゲン画像や診察状況を共有できるため、緊迫した現場でも迅速な意思決定が可能になります。
SNS上では「紹介状を待つ時間がなくなるのは画期的」「離島や地方の医師不足を救う鍵になる」といった期待の声が数多く寄せられています。特に、手術の緊急性や転院時の注意点をリアルタイムで相談できるスピード感は、まさに現代の医療現場が求めていた機能といえるでしょう。
紹介状の限界を突破するデジタル連携の強み
従来の医療現場では、医師同士のやりとりは紙の「紹介状」が主流でした。しかし、紙媒体には書き切れない情報も多く、患者さんが内容を誤って解釈してしまう「伝言ゲーム」のような事態も発生していたのが実情です。
新サービスでは、医師の登録番号を用いた厳格な認証を行い、患者の氏名を伏せた状態で情報をやりとりします。これにより、個人情報の漏洩を徹底的に防ぎながら、紙の紹介状では伝えにくかった患者さんの細かな機微や、不確定な診断情報も正確に共有できるようになりました。
2019年11月28日時点では、千船病院と8つの診療所の整形外科医が実証実験に参加しており、利用料は無料となっています。将来的には総合病院側がコストを負担することで、診療所側は永続的に無料で活用できるビジネスモデルを目指しています。
専門医の知見をすべての患者へ届けるために
本プロジェクトの発案者である千船病院の鄭克真医師は、処置が必要な患者さんが適切な治療を受けられずに悪化してしまう現状に危機感を抱いていました。クラウド連携により、不要な手術を回避できた具体的な成功例も既に出始めています。
「クラウド」とは、インターネットを通じてサーバー上のデータや機能を利用する仕組みを指します。これにより、特別な機材を導入せずとも、診療所の医師は自身のPCや端末から世界トップクラスの知見に触れることができるようになります。
私個人としては、このサービスこそが「医療の地域格差」を埋める特効薬になると確信しています。特定のカリスマ医師に依存するのではなく、知識を共有し合う文化が根付くことで、救える命が劇的に増えるはずです。今後は循環器やリウマチなど、幅広い領域への普及が期待されます。
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