地銀の逆襲!北陸の金融サバイバル術——エンジニア採用と超速育成で描く未来予想図

北陸の地銀を取り巻く環境は、今まさに激変の渦中にあります。かつては就職人気ランキングの常連だった銀行ですが、2019年11月28日現在の最新調査では、北陸銀行が過去の首位から10位まで順位を落とすなど、かつての「ブランド力」に陰りが見え始めているのは事実でしょう。

こうした逆風を跳ね返すため、各行は「脱・銀行員」とも言える大胆な戦略に打って出ています。SNSでは「銀行がエンジニアを雇う時代なの?」と驚きの声も上がっていますが、その実態は非常に合理的です。富山第一銀行では2019年10月に、大手機械メーカー出身のベテランエンジニアを中途採用しました。

この「ものづくりのプロ」の視点が、従来の金融サービスの常識を打ち破っています。工場を訪れた際、機械の型番から工程の無駄を瞬時に見抜き、「他社の設備を活用すれば、投資なしで効率化できる」といった、高度なビジネスマッチングを実現しているのです。

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即戦力採用と独自の教育プログラムが鍵

「自前で育てれば10年かかるが、中途なら即戦力だ」。富山第一銀行の桑原幹也取締役の言葉は、今の地銀の本音を代弁しているでしょう。銀行が「金貸し」から「経営のパートナー」へと進化するためには、もはや金融の知識だけでは太刀打ちできないフェーズに突入しているのです。

一方で、新卒採用の育成スピードも劇的に加速しています。北陸銀行では2019年の春から、エリア職の新入行員を対象とした研修期間を、従来の2週間からなんと最長7カ月へと大幅に延長しました。投資信託などの資産運用を基礎から徹底的に叩き込むスタイルです。

ここで注目すべきは、単なる知識習得ではなく「ロールプレイング(模擬接客)」を重視している点です。これにより、入行2年目には一人前のプロとして営業活動ができるようになります。顧客が抱える相続や事業承継といった深い悩みに対し、若手でも質の高い提案ができる体制が整いつつあります。

また、にいかわ信用金庫では、2019年4月から資格取得に対する高額な奨励金制度を導入しました。税理士や社会保険労務士といった国家資格の取得を後押しし、職員一人ひとりを「コンサルタント」へと変貌させようとしています。

デジタル化が進む現代だからこそ、最後は「人」の提案力が勝敗を分けるというのが私の持論です。北陸の金融機関が見せているこの泥臭くも攻めの姿勢は、地方創生の新たなモデルケースになるのではないでしょうか。生き残りをかけた彼らの挑戦から、目が離せません。

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