2019年11月28日、フィンランドのルカを舞台に、ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)複合がいよいよ幕を開けました。個人開幕戦に先立って行われた予備飛躍では、昨シーズンに個人総合2位という輝かしい成績を収めた日本の絶対的エース、渡部暁斗選手が登場しています。しかし、その結果は117.5メートルの101.0点となり、16位という意外な順位で滑り出すことになりました。
ここで言う「予備飛躍」とは、本番のジャンプが悪天候などで実施できない場合に、その成績を本戦の記録として採用するための重要なステップです。複合競技は前半の「スキージャンプ」と後半の「クロスカントリー」で構成されますが、もしジャンプが中止になれば、この日の結果が順位を大きく左右します。そのため、どの選手も本気で挑む必要がある極めて緊張感の高い局面なのです。
渡部暁斗選手は競技終了後、「こんなに悪いのは久々」と、自らのパフォーマンスに対して厳しい自己評価を下していました。2シーズンぶりとなるW杯での勝利に向けて、「もちろん勝ちたい。そのことしか考えていない」と並々ならぬ執念を燃やしている彼ですが、初日は思うような飛距離が出ませんでした。ファンからもSNSを通じて「暁斗ならここから修正してくるはず」といった温かい期待の声が多く寄せられています。
期待の若手・山本涼太が快挙!日本勢の層の厚さが光るルカ大会
エースが苦戦を強いられる一方で、次世代を担う若手やベテラン勢の活躍が現場を大いに沸かせています。中でも早稲田大学の山本涼太選手は、並み居る強豪を抑えて日本勢トップの6位に食い込む素晴らしい飛躍を見せました。これにはSNS上でも「期待の新星が現れた!」「ジャンプの精度が素晴らしい」と、ポジティブな反響が広がっており、日本の複合チーム全体の勢いを感じさせます。
他の日本勢も健闘しており、山元豪選手が8位、永井秀昭選手が12位、そして渡部善斗選手が13位と、上位に名を連ねる結果となりました。木村幸大選手は41位、伝田英郁選手は51位と課題を残したものの、チーム全体で見れば本戦での逆転劇を予感させる内容です。特に山元選手や永井選手の安定感は、強豪国と渡り合う上で非常に重要な要素となってくるでしょう。
私自身の見解としては、渡部暁斗選手の「悪い」という言葉は、むしろ彼の高い理想と復調への自信の裏返しではないかと感じています。完璧主義な彼だからこそ、この違和感を一晩で修正し、翌2019年11月29日の本戦では全く別の顔を見せてくれるに違いありません。エースが土俵際で踏ん張り、若手がその背中を追い越そうとする今の日本チームには、今季大きな躍進が期待できるはずです。
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