私たちの生活に欠かせない「命の水」のあり方が、今まさに大きな転換点を迎えようとしています。宮城県は2019年11月18日、水道事業の運営を民間企業へ委託する「コンセッション方式」について、驚異的なコストカット案を提示しました。なんと20年間の長期契約を通じて、民間事業者に約200億円もの削減効果を求める方針を固めたのです。
コンセッション方式とは、自治体が施設の所有権を保持したまま、運営権だけを民間へ売却する画期的な仕組みを指します。宮城県はこの手法を上水道、下水道、そして工業用水の3事業に一括導入する計画を立てました。民間の知恵やスケールメリットを最大限に活用することで、総事業費を従来より約250億円も抑えられると試算されており、期待が高まっています。
SNS上では「水道代が安くなるのは助かる」という歓迎の声がある一方で、「民間任せで水質は大丈夫なのか」といった不安の意見も散見されます。こうした懸念に対し、宮城県は外資系企業であっても日本法人の設立を必須とし、さらに3年以上の運営実績を条件に掲げるなど、厳格なハードルを設けました。安全性を守るための妥協は一切許さないという県の強い姿勢が伺えますね。
徹底した監視体制と今後のスケジュール
水質の維持については、現在と同様の高い基準を維持することが絶対条件として義務付けられました。県や第三者から構成される「経営審査委員会」が定期的なモニタリングを実施し、財務状況や水の安全性を厳しく監視する体制が整えられます。これにより、効率化を優先するあまりサービスの質が低下するというリスクを、未然に防ぐ狙いがあるのでしょう。
今後の展開に目を向けると、事業開始日は準備期間を考慮して2022年04月01日に設定されました。2019年11月の定例議会には運営権の設定などに関する条例改正案が提出され、いよいよ具体的な公募手続きが動き出します。2020年03月からは事業者の募集が始まり、2021年03月には将来の運営を担う優先交渉権者が決定される予定です。
私個人としては、人口減少による収益悪化に悩む地方自治体にとって、この挑戦は避けて通れない道だと感じます。もちろん、命を支えるインフラだからこそ「利益至上主義」に陥らないための監視は不可欠ですが、行政と民間のタッグがどれほどの革新をもたらすのか。2022年のスタートに向けた宮城県の英断が、日本全体の水道事業のモデルケースになることを切に願っています。
コメント