【石川】聖域「入らずの森」が歴史的初公開!気多大社の原生林を守る祈りと即位記念の特別参拝

石川県羽咋市に鎮座し、古くから厚い信仰を集める気多大社にて、これまでの常識を覆す歴史的な出来事が起こりました。2019年12月01日、国の天然記念物にも指定されている神域「入らずの森」の神門がついに開かれ、一般参拝者の足を踏み入れることが許されたのです。天皇陛下の御即位を祝すとともに、これまで固く閉ざされてきた聖なる森が公開された背景には、現代が直面している切実な自然環境の変化がありました。

この「入らずの森」とは、およそ3.3ヘクタールにわたって広がる原生林のことを指します。社叢(しゃそう)と呼ばれる、神社の境内の周囲を囲むように生い茂るこの森は、樹齢300年から500年を数えるスダジイなどの広葉樹が林立する荘厳な場所です。古来より神々が宿る場所として畏れ多く、大晦日の夜に行われる特別な神事の際に宮司ら限られた役職者が入る以外は、何人たりとも立ち入りが禁じられてきた禁足地なのです。

しかし、1967年に国の天然記念物に指定されて以降、森の環境には徐々に異変が生じていました。長年にわたって吹き付ける潮風や、近年の気候変動の影響によって、歴史を刻んできた巨木が倒れるといった被害が相次いでいます。気多大社は、この危機的な現状を広く人々に知ってもらい、自然保護の重要性を共有したいという強い願いから、異例ともいえる今回の開門を決断されました。聖域をあえて公開するという勇気ある選択です。

公開初日となった2019年12月01日の午前9時ごろからは、本殿にて厳かな祭典が執り行われました。遠方から訪れた参拝者からは「吹き抜ける風とともに木の香りが広がり、まさに神秘的な空間だった」といった感動の声が寄せられています。SNS上でも「一生に一度あるかないかの機会」「神聖な空気に触れて背筋が伸びた」と大きな反響を呼んでおり、誰もがその静謐な空気に圧倒されている様子が伺えるでしょう。

編集者としての私の視点では、この決断は伝統と革新の素晴らしいバランスだと感じます。本来、神域を守ることは「隠す」ことでしたが、今の時代は「共有し、共に守る」姿勢が必要なのかもしれません。この貴重な機会は2019年12月31日までの期間限定となっており、祈願料を納めることでその神域へ歩みを進めることが可能です。数百年守られてきた静寂と、自然の営みが織りなす力強さを、ぜひ直接肌で感じてみてはいかがでしょうか。

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