近年、インターネット上での衣料品購入、すなわち**EC(電子商取引)の市場は大きく成長しています。しかし、「イメージと違った」「サイズが合わなかった」といった購入後のミスマッチは、オンラインショッピングにおける永遠の課題といえるでしょう。この悩みを解決する画期的なサービスが2019年5月から本格的にスタートし、ファッション業界と消費者の間で大きな話題を集めています。それが、アパレルの試着写真共有サービスを提供する株式会社フィットムが手掛ける新しい取り組みです。
フィットムの村上悠執行役員は、「プロのモデルが着用した写真だけでは、商品の本当のサイズ感や、素材が持つリアルな質感がお客様に十分に伝わりません」と現状の課題を指摘しています。消費者が店舗に足を運ぶ前にオンラインで商品情報を徹底的に調べるのが主流になった今、従来のモデル写真に代わって、「一般の人々が実際に試着したリアルな画像」**こそが、服を選ぶ上で最も役立つ情報になる、と彼らは見抜いたのです。
この革新的なアイデアを実現するため、フィットムは2019年3月に、大手アパレル企業であるユナイテッドアローズなど計3社で共同出資会社を設立しました。そして2019年5月から、待望のサービスを正式に開始しています。このプラットフォームは、服を試着した画像を投稿した利用者にポイントを付与するという仕組みを取り入れています。利用者はこの貯めたポイントを、実際の店舗で割引クーポンとして活用できるため、服を試着して投稿する側にも明確なメリットが生まれます。村上執行役員は、「画像を見る側だけでなく、実際に試着して投稿する側の双方に大きなメリットがあるシステムです」と、この双方向のメリットを強調しています。
サービス開始当初は、ユナイテッドアローズのブランド商品が取り扱いの中心となっています。利用者は、投稿された一般人の試着画像を気に入れば、その場でダイレクトに商品を購入することが可能です。これにより、消費者は自分と体型が近い人の着用イメージを参考にできるため、「思っていたのと違った」という購入失敗のリスクを大幅に減らせるでしょう。SNS上でも、「モデルさんより一般の人の写真の方が断然参考になる」「このサービスが広まればECでの失敗がなくなる」といった肯定的な反響が多数寄せられています。
今後は、サービスの魅力を高めるために、提携するブランドを増やし、アプリケーションのダウンロード数の増加を推進していく方針です。村上執行役員は、この新しいショッピング体験への強い自信を示しており、「5年後には、1,000万人のユーザーを獲得したいと考えています」と、壮大な目標を掲げています。一般の試着画像という“リアルな情報”を共有するこのサービスは、アパレルECの未来を大きく変える可能性を秘めているといえるでしょう。
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