【2019年版】定年後は「僧侶」へ転身?人生経験を武器に仏門を叩くシニアたちの新たな生き方

令和の時代が幕を開けたばかりの2019年05月30日、人生100年時代と言われる現代において、定年後の「セカンドステージ」に驚くべき変化が起きています。これまでなら趣味のゴルフや旅行三昧といった過ごし方が主流でしたが、今、あえて厳しい「仏門」を叩くシニア層が増加しているのです。会社や役所での勤務を終えた後、安らぎを求めるだけでなく、修行を経て僧侶となり、誰かを「助ける側」に回ろうとする人々の情熱が熱を帯びています。

一般的に、お坊さんになるには「お寺の子供として生まれなければならない」というイメージが強いのではないでしょうか。しかし、実際には一般家庭出身者にも広く門戸が開かれています。例えば、都内で開催された「東京国際仏教塾」の2019年度開講式には、宗派を超えて仏教を学びたい人々が集まりました。今年の新入生31人のうち、なんと7割が50代以上を占めているというから驚きです。

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元新聞記者に元官僚…エリートたちが選ぶ「奉仕」の道

ここで、いくつかの印象的な転身事例をご紹介しましょう。元新聞記者の静井真貞さん(74)は、65歳で入塾しました。彼を突き動かした大きなきっかけは、2011年の東日本大震災です。被災地の惨状を目の当たりにし、「亡くなった方々を慰霊したい」という強い思いから得度(とくど)を決意しました。得度とは、仏門に入り僧侶となるための厳粛な儀式のことです。現在は「師僧(しそう)」と呼ばれる師匠のもとで法事や葬儀を手伝いながら、年に2回は被災地へ赴き、祈りを捧げ続けています。

また、厚生労働省を2019年03月に定年退職したばかりの小平鉄雄さん(60)もその一人です。彼は親の葬儀で喪主を務めた際、何も分からず周囲に助けられた経験から、「自分も知識を身につけ、人を助ける立場になりたい」と志しました。彼のように、社会的地位のある職業に就いていた人々が、退職後に「利他」の精神で仏教の世界に飛び込む姿には、人間の本来あるべき高潔さを感じずにはいられません。

「空き寺」問題の救世主となるか?シニア僧侶への期待と反響

シニア僧侶の誕生は、寺院側にとってもメリットがあります。長野県で製造業を営んでいた松村文円さん(64)は、山梨県にある臨済宗の「空き寺」に入り、住職となりました。過疎化などで住職がいなくなった寺院を守る存在として、定年後のシニアが期待されているのです。年金という生活基盤があるため、お布施が少なくても生活が成り立つという点は、現代の寺院経営における新たなモデルケースになるかもしれません。

こうした動きに対し、SNS上では多くの反響が見られます。「定年後に人の悩みを聞く仕事を選ぶなんて尊敬する」「豊かな人生経験があるお坊さんなら、説法も心に響きそう」「自分もリタイア後の選択肢として考えたい」といった、好意的な意見が多数寄せられています。単なる信仰心だけでなく、社会貢献としての側面が評価されている証拠でしょう。

もちろん、仏教以外の宗教でもシニアへの門戸は開かれていますが、神道などは大学での履修が必要などハードルが高いのが現状です。その点、通信教育などを組み合わせ、働きながらでも学べる仏教のシステムは現代のライフスタイルに合致しています。人生の酸いも甘いも噛み分けたシニアだからこそ、悩める人々に寄り添える。「老いてなお学ぶ」その姿勢こそが、私たちに本当の豊かさを教えてくれているような気がします。

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