船井電機が北米テレビ市場で苦戦!2019年9月中間決算で赤字転落した背景と今後の展望

かつて「世界のフナイ」として北米市場を席巻した船井電機が、厳しい荒波に揉まれています。2019年11月18日に発表された2019年4月から9月期の連結決算において、最終損益が18億円の赤字に転落したことが明らかになりました。前年同期は6億5000万円の黒字を確保していただけに、今回の急激な業績悪化は市場に大きな衝撃を与えています。

SNS上では「あのフナイが赤字なんて信じられない」「安くて高品質なイメージがあったけれど、今は厳しいのか」といった驚きや落胆の声が広がっています。一方で「北米のウォルマートで見かけるテレビといえばフナイだったのに」と、かつての栄光を知るファンからは、復活を期待する熱いエールも寄せられている状況です。

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中国メーカーの猛攻とパネル価格の下落が直撃

今回の苦戦の裏側には、液晶パネルの需給バランスが大きく崩れたという深刻な背景が存在します。中国のパネルメーカーが相次いで増産に踏み切ったことで、市場には製品が溢れかえりました。供給が需要を大幅に上回る「需給の緩み」が発生した結果、テレビ1台あたりの販売価格が急落し、メーカーの収益を激しく圧迫したのです。

船越秀明社長は大阪市内での記者会見で、米中貿易摩擦の影響を色濃く受けている現状を吐露しました。パネルの仕入れ価格が毎月のように値下がりし、さらに流通の現場では在庫が「異常なまでに積み上がった」といいます。これは、仕入れた時よりも売る時の価値が下がるという、メーカーにとっては悪夢のようなデフレスパイラルに陥ったことを意味しています。

また、前年同期には為替が円安に動いたことで利益を押し上げる「為替差益」がありましたが、2019年度はその恩恵がなくなったことも赤字の要因となりました。さらに主力の映像機器事業だけでなく、不採算だった欧州のインクカートリッジ事業から撤退した情報機器事業も、売上高が4%減少するなど、全方位で苦しい舵取りを迫られています。

編集者の視点:フナイは再び「価格競争」の壁を越えられるか

私は今回の決算を見て、船井電機が持つ「薄利多売」のビジネスモデルが、国家規模の資本を投じる中国勢の物量作戦によって限界を迎えていると感じました。かつては圧倒的なコストパフォーマンスで北米を制した同社ですが、現在は価格以外の付加価値をどう打ち出すかが問われています。通期予想は据え置かれましたが、反転攻勢は容易ではありません。

しかし、船井電機には長年培った生産技術と信頼のブランドがあります。今回の赤字を「構造改革の過渡期」と捉え、在庫の適正化と高付加価値製品へのシフトを急げるかどうかが、2020年3月期の着地を左右するでしょう。日本を代表するAV機器メーカーとして、この逆風を乗り越え、再び世界を驚かせる製品を届けてほしいと願ってやみません。

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