2019年11月20日、東京商品取引所における金の先物価格が上昇を見せ、投資家たちの注目を集めています。前日である2019年11月19日の清算値は、1グラムあたり5132円を記録しました。これは前日比で17円高い水準となっており、市場にはリスクを避けようとする空気が漂っています。
価格を押し上げた主な要因は、膠着状態が続く米中通商協議への不安感です。これまで市場には「早期合意」への楽観的なムードがありましたが、中国側が交渉の先行きを悲観視しているとの報道が飛び出し、一気に警戒感が強まりました。世界情勢が不安定になると、価値がゼロになりにくい金に資金を避難させる動きが活発化するのです。
さらに、トランプ米大統領による米連邦準備理事会(FRB)への露骨な利下げ要求も、金価格の追い風となりました。FRBとは日本でいう日本銀行のような役割を果たす中央銀行です。トランプ氏はパウエル議長との会談後、SNSを通じて改めて金融緩和を迫りました。これによりドル売りの流れが加速し、相対的に金の価値が押し上げられた形です。
国際的な指標となるニューヨーク金先物も、2019年11月19日夕方の時点で1トロイオンス1470ドル前後と、堅調な推移を見せています。ネット上の投資コミュニティでも「やはり有事の金は強い」「米中関係次第でもう一段の高値があるのでは」といった声が上がっており、しばらくは政治動向から目が離せない状況が続くでしょう。
編集者の視点から申し上げますと、今回の金価格の上昇は、単なる一時的なリバウンド以上の意味を感じさせます。大統領が中央銀行の独立性に踏み込むような発言を繰り返し、世界の二大経済大国が睨み合う現状では、実物資産である金の魅力は増すばかりです。ポートフォリオの安全性を高めるため、金への注目度はさらに高まるに違いありません。
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