日本全国のマクドナルドで働く約15万人のクルーの中から、最高峰のスキルを持つ「日本一」を決定する熱い戦い、オール・ジャパン・クルー・コンテスト(AJCC)が2019年も開催されました。この大会は単なる技術競い合いではなく、日々の店舗運営における情熱をぶつけ合う場となっています。特に2019年12月11日時点の発表では、今年から本格導入された「おもてなしリーダー」部門が大きな注目を集めており、接客のあり方が問われています。
「おもてなしリーダー」とは、客席でお客様一人ひとりに寄り添ったサービスを提供する接客の専門員のことです。マニュアル通りではない、柔軟な対応が求められるこの新部門で初代王者に輝いたのは、近藤未来さんでした。彼女は「正解」のない仕事に悩み、時には食事を運ぼうとして厳しい言葉をかけられる苦い経験もしたそうです。しかし、それでも諦めずに努力を続けた彼女の姿勢は、多くの人々に感動を与えているに違いありません。
近藤さんは、お子様連れのお客様にはさりげなくウェットティッシュを添えたり、ぐずっているお子様に優しく声をかけたりするなど、独自の工夫を積み重ねてきました。表彰式で流した涙は、手探りで道を切り拓いてきた日々の葛藤と、それが報われた喜びの象徴でしょう。SNS上でも「マックにこんな素敵な店員さんがいたら通いたくなる」「おもてなしリーダーの導入で店舗の雰囲気が変わった」といったポジティブな声が広がっています。
短期間で頂点へ!カウンター部門を制した1児の母の情熱
一方で、接客の要であるカウンター部門を制したのは、働き始めてから1年未満という驚異のスピードで成長を遂げたマローニー幸恵さんです。一児の母でもある彼女の強みは、徹底したプロ意識にあります。新商品は必ずいち早く自ら購入して味わい、実体験に基づいた言葉でお客様にオススメすることを欠かさないそうです。こうした小さな努力の積み重ねが、お客様との信頼関係を築く鍵となっているのでしょう。
こうした優秀な人材を育てる背景には、店舗を支えるフランチャイズオーナーたちの手腕も光ります。マローニーさんが所属する株式会社ジェイアールの横尾伸一代表は、本人の資質だけでなくトレーニングへの積極的な姿勢を高く評価しています。独自に社内コンテストを企画し景品を用意するなど、クルー全体の士気を高める工夫を凝らしており、大会をきっかけに組織全体のモチベーション向上を狙う戦略的な視点が伺えます。
また、仙台市のアルファインから3名の出場者を送り出した細田英伸代表は、日々のオペレーション(店舗を円滑に動かす仕組み)への配慮こそがAJCCの結果に直結すると確信しています。現場のクルーから意見を吸い上げ、設備投資を惜しまない姿勢は、働く側にとっても心強いはずです。このように、マクドナルドの強さは、現場の知恵を経営に活かすボトムアップの文化と、それを支えるオーナーの情熱に支えられているといえるでしょう。
日本マクドナルドの店舗の約7割はフランチャイズ店によって運営されています。下平篤雄副社長が「ビジネスの基本」と断言するように、AJCCは本部とオーナー、そしてクルーが一体となってサービスの質を磨き上げる極めて重要な儀式です。単なるファストフードの枠を超え、一人ひとりのお客様に寄り添う「おもてなし」の進化から、今後も目が離せません。プロ意識が生む心地よい空間を、ぜひ皆さんも店舗で体感してみてください。
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