2019年もいよいよ締めくくりの足音が聞こえてくる季節となりましたが、テレビドラマ界では熱い視聴率争いが繰り広げられています。2019年11月25日から2019年12月1日までの期間、関東地区でのビデオリサーチによる調査結果がまとまりました。今週のランキングを彩るのは、お茶の間の定番となっている朝ドラや、開局記念にふさわしい豪華なラインナップの数々です。まずは首位に輝いた作品から詳しく見ていくことにしましょう。
栄えある第1位に君臨したのは、NHK総合で放送されている連続テレビ小説『スカーレット』です。2019年11月27日の放送回では、なんと20.5%という驚異的な数値を叩き出しました。滋賀県信楽を舞台に、戸田恵梨香さんが演じるヒロイン・川原喜美子が陶芸の世界で力強く生きていく姿が描かれています。SNS上では、登場人物たちの細やかな感情の揺れ動く様子に「毎朝涙が止まらない」「喜美子の芯の強さに元気をもらえる」といった声が溢れています。
民放勢の意地!『ドクターX』と『相棒』が魅せる安定感
続く第2位には、テレビ朝日開局60周年記念作品『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』がランクインしました。2019年11月28日の放送で18.6%を記録し、民放ドラマとしての圧倒的な強さを誇示しています。「私、失敗しないので」というお決まりの台詞はもはや国民的な流行語ですが、勧善懲悪の爽快なストーリー展開が、視聴者のストレスを吹き飛ばしてくれるのでしょう。改めて米倉涼子さんのカリスマ性を実感させられる結果となりました。
第3位も同じくテレビ朝日の看板番組『相棒』が15.0%で食い込んでいます。2019年11月27日の放送分ですが、長年続くシリーズでありながら全く衰えを感じさせないのは驚嘆に値します。ネット上でも、水谷豊さん演じる杉下右京の鋭い洞察力と、相棒・冠城亘との絶妙なコンビネーションを称賛する投稿が絶えません。緻密に練られた脚本のクオリティこそが、浮き沈みの激しいテレビ業界で支持され続ける理由なのでしょう。
第4位にはTBSの日曜劇場『グランメゾン東京』が入り、2019年11月30日の放送で11.8%を獲得しました。一流のフランス料理人を目指す大人の青春群像劇は、視覚的にも非常に美しく、美食家たちの興味を惹きつけています。一方で、第5位には『科捜研の女』が11.6%でランクインしました。「科捜研」とは科学捜査研究所の略称で、科学の力で真実を解明する法医研究員・榊マリコの活躍を描く、こちらも安定感抜群の長寿ミステリーです。
個性が光る話題作と編集者の眼
ランキング中盤から後半にかけても、非常に興味深い作品が並んでいます。2019年12月1日の『遺留捜査新作スペシャル2』が10.3%で第6位、続いて『相棒』の再放送枠と思われる放送回が9.3%で第7位。さらに、生田斗真さんの屁理屈な演技が光る『俺の話は長い』が2019年11月30日に9.1%を記録し、第8位となりました。日常生活の些細なやり取りを面白おかしく描く演出は、現代の視聴者の心に深く刺さっているようです。
第9位は『シャーロック』で8.9%、第10位は同率で『まだ結婚できない男』と『G線上のあなたと私』が8.6%という結果でした。私は、現在のドラマ市場は「安定した人気シリーズ」と「挑戦的な新作」の二極化が進んでいると感じています。特に『G線上のあなたと私』のように、大人のバイオリン教室というニッチな設定の中で紡がれる繊細な人間関係は、視聴率という数字以上に熱心なファンをSNS上で生み出している点が非常に現代的です。
テレビ離れが囁かれる昨今ですが、こうして具体的な数字を見ると、依然としてドラマが持つ物語の力は健在であると確信させられます。SNSでの「実況ツイート」が視聴体験の一部となっている今、視聴率は単なる人気の指標だけでなく、世の中の関心の鏡とも言えるでしょう。次週はどの作品が順位を上げるのか、あるいは意外な新勢力が現れるのか、エンタメ編集部としても目が離せない状況が続きそうです。
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