【クスリのアオキ】純利益13%減の衝撃!激化するドラッグストア「北陸決戦」と3000億円への執念

石川県を拠点に快進撃を続けてきた「クスリのアオキホールディングス」が、大きな転換点を迎えています。2019年12月12日、同社は2020年5月期の連結純利益が前期比13%減の93億円になる見通しを発表しました。実に10期ぶりとなる最終減益への下方修正は、業界内外に大きな衝撃を与えています。SNSでは「あのアオキが減益なんて意外」「近所に競合が増えすぎている」といった、先行きの不透明さを懸念する声が目立ち始めています。

今回の減益の背景には、中期経営計画で掲げた「売上高3000億円」という高い壁があります。この目標を死守するため、同社は販促費を惜しみなく投入しましたが、それが利益を圧迫する結果となりました。2019年10月の消費増税に伴う買い控え対策として、15億円もの追加ポイント還元を実施したことも響いています。攻めの姿勢を崩さない青木宏憲社長は、「非常に高いハードルだが、なんとか食らいつきたい」と、悲願達成へ向けて決死の覚悟を語りました。

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牙城・北陸に迫る競合の影!ドミナント戦略の試練

クスリのアオキがこれまで得意としてきたのは、特定の地域に集中出店して物流や広告の効率を高める「ドミナント戦略」です。しかし、この手法は今やライバル勢も当然のように採用しており、地元・北陸はかつてない激戦区と化しています。中部を拠点とするスギ薬局は2019年10月に石川県へ進出し、2020年1月までに金沢市周辺で一気に店舗を増やす構えです。まさにアオキの店舗の目と鼻の先に看板を立てるという、宣戦布告に近い攻勢を強めています。

さらに、九州から北上を続けるコスモス薬品も2019年3月に石川県1号店を開業しました。売上規模でアオキを上回る巨大資本が相次いで北陸へ参入しており、地域のシェア争いは「体力勝負」の様相を呈しています。青木社長も「数年後には既存店に影響が出てくるだろう」と危機感を隠せません。編集者の視点で見れば、地域密着という従来の強みだけでは、大手チェーンの資本力による「物量作戦」を跳ね返すのが難しくなっているのが現状でしょう。

生鮮食品と調剤の二刀流で生き残りを図る

競合に対抗する武器として、アオキは「食品」と「調剤」の強化を急いでいます。ドラッグストアでありながら肉や野菜などの生鮮食品まで取り扱うビジネスモデルは、2019年上期の食品売上高を前年比25%増へと押し上げました。これは、日常的な買い物で客を呼び込み、利益率の高い薬や化粧品を買ってもらうという巧みな戦術です。さらに薬剤師の採用数を例年の2倍以上に増やし、調剤併設店を全店舗の半分にまで引き上げる計画を進めています。

しかし、ライバルたちも黙ってはいません。スギ薬局は圧倒的な人数の専門スタッフによる健康相談を強みとし、コスモス薬品は食品構成比が6割に迫るなど、アオキの得意分野を真っ向から攻略しに来ています。業界全体ではマツモトキヨシとココカラファインの統合協議が進むなど、もはや単独での生き残りは容易ではありません。イオンやツルハとの提携をいかに深めるのか。2020年5月期の目標達成の可否が、同社の運命を左右する重要な鍵となるでしょう。

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