日本の研究力低下はなぜ止まらない?論文ランキング転落と若手研究者支援の行方【2019年最新動向】

2019年12月4日現在、皆さんは日本の科学技術がかつてないほどの深刻な危機に瀕しているのをご存知でしょうか。かつては世界をリードしていた我が国の研究力が、残念ながら低下の一途をたどっているのが現状です。

TwitterなどのSNS上でも、「日本の科学はもう終わりかもしれない」「研究費が削られて若手が育つ環境がない」といった悲痛な声が連日のように飛び交っています。このままでは、未来の日本から画期的な発明が生まれなくなってしまうかもしれません。

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論文ランキングから見る日本の厳しい現実

具体的なデータを見てみましょう。2019年に公表された最新の調査において、他国の研究者から多く参考にされた「被引用件数の多い論文」の国別順位で、日本はなんと世界第9位にまで転落してしまいました。被引用件数とは、その論文がどれだけ世界に影響を与えたかを示す重要な指標となります。

1990年代前半までは、アメリカやイギリスに次ぐ堂々の第3位を誇っていたにもかかわらず、現在では中国やドイツ、さらにはイタリアやフランスといった国々にも追い抜かれています。質の高い論文だけでなく、日本全体から発表される科学研究論文の総数自体も伸び悩んでいるのが実態でしょう。

世界から取り残される人材育成の課題

研究を根底から支えるのは「人」に他なりませんが、人材育成の面でも日本は世界から大きく差をつけられています。世界トップクラスの高度な専門知識と研究能力を持つ証明である「博士号」の取得者が、多額の研究開発費を投じる主要国の中で日本だけ減少傾向にあるのです。

2000年度の時点では日本と同水準だったアメリカや韓国は、この15年ほどで博士号取得者を倍増させました。さらにドイツやイギリスに至っては、現在の日本の約3倍という非常に高い水準を維持しています。これでは、最先端の科学競争で勝てるはずがありません。

ノーベル賞受賞者からのSOSと新たな支援策

こうした事態を受け、大学関係者や政府内でもようやく強い危機感が共有され始めました。直近の2019年11月には、ノーベル化学賞の受賞が決定した吉野彰氏が、安倍晋三首相に対して直接、若手研究者が研究に集中できる環境を整備するよう強く要望したことが大きな話題を呼びました。

政府もこれに応える形で、若手研究者の「将来性」を高く評価して支援を行う新しい仕組みづくりを模索しています。これまでは、過去の研究実績や無難な計画書ばかりが審査の対象となっていましたが、新しい制度が定着すれば、型破りな発想や未知の分野への果敢な挑戦が後押しされるはずです。

真の「目利き」が日本の未来を救う

しかしながら、この新制度にも懸念材料は残されています。未知の将来性を見極めるためには、これまでにはなかった高度な「目利き」の能力を持つ審査員が不可欠だからです。もしも有力な教授の教え子ばかりが優遇されるような身内びいきが起これば、単なる税金の無駄遣いに終わってしまうでしょう。

私個人の意見としては、若手が失敗を恐れずに挑戦できる土壌を作ることこそが、今の日本に最も必要だと考えています。公平で透明性の高い評価システムを構築し、真に熱意ある若手へ投資し続けることでのみ、日本の科学研究力は再び世界で輝きを取り戻せるのではないでしょうか。

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