オリックスの至宝・山本由伸!ドラフト4位の「奇跡」とデータに頼らない無双の投球術に迫る

2019年12月17日、今季のプロ野球界で最も鮮烈な輝きを放った投手といえば、オリックス・バファローズの山本由伸選手でしょう。弱冠21歳にして防御率1.95という驚異的な数字を叩き出し、両リーグで唯一となる「防御率1点台」の偉業を成し遂げました。

SNS上でも「由伸のストレートはエグすぎる」「どうやったらあの球を打てるの?」といった絶賛の声が日々飛び交っています。今や日本球界を代表する大エースへと成長しつつある彼ですが、プロ入りまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。

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奇跡のドラフト4位指名!スカウトが惚れ込んだ天性のリリース

時計の針を2016年2月へと戻しましょう。オリックスのスカウトを務める山口和男氏が、宮崎県の都城高校にいた山本選手を初めて視察した時のことです。当時の印象は「良い素材」という程度でしたが、3年生の5月に評価は劇的に変わります。

140キロ台後半の剛球をインコースへ正確に投げ込む姿を見て、山口スカウトは逸材であることを確信したのです。山口氏が着目した山本選手の特長は、投球の際に右手を素早くトップの位置へ引き上げ、リリースまでの「間」を作れることでした。

さらに、ボールを放つ瞬間に力強く押し出せる能力も、アマチュア球界では類を見ない突出したものだったと言います。結果的に2016年秋のドラフト会議において、オリックスは彼を4位で指名することに成功しました。

これほどの才能が4巡目まで残っていたことに対して、ネット上では「オリックスのスカウト有能すぎる」「他球団は何を見ていたんだ」と、今でも語り草になっています。山口スカウト自身も「奇跡に近い」と安堵したほど、奇跡的な獲得劇だったのです。

防御率1点台の裏側!魔球と圧倒的な安定感

高卒2年目の2018年に「セットアッパー」としてブレイクした山本選手。セットアッパーとは、主に同点やリードした試合の終盤に登板し、抑え投手へと繋ぐ重要な中継ぎ投手のことを指します。この過酷な役割で結果を残し、今季は見事に先発へと転向を果たしました。

彼の最大の武器は、ストレートと遜色ない150キロ台の「カットボール」です。打者の手元で鋭く変化するこの球に加え、今季は打者の内角へ食い込む「シュート」も習得しました。これにより投球の幅が劇的に広がり、打者にとってさらに厄介な存在へと進化したのです。

先発投手の指標となる「クオリティースタート(6回以上を投げて自責点3以下に抑えること)」も、今季20回の登板中16回も達成を見せました。さらに、7回以上を投げて自責点1以下という圧巻の好投も11度を数え、その安定感は群を抜く数値を誇っています。

データに頼らない!「失点ゼロ」を追い求める孤高の感性

近年、メジャーリーグを中心に、弾道測定器がはじき出す球の回転数や回転軸を重視するデータ野球が主流となっています。しかし、山本選手はそうした流行の数値には「全く興味がない」と言い切ります。彼が大切にしているのは、自身の体の感覚と打者の反応だけなのです。

このアナログとも言える職人気質には、私自身も強く惹きつけられるものがあります。最新のテクノロジーがもてはやされる現代において、自らの研ぎ澄まされた感性のみを信じてマウンドに立つ姿は、まるで昭和の大投手が現代に蘇ったかのようなロマンを感じさせます。

最優秀防御率のタイトルを獲得しても「いつもゼロで抑えたい」と語り、1球のミスも許さない完全無欠を目指す山本選手。その言葉の裏には、己の技術に対する揺るぎない自信がみなぎっています。彼の底知れぬポテンシャルは、今後もプロ野球ファンを魅了し続けることでしょう。

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