キャリアの転機を迎え、今の職場を離れて新しいスキルを身につけたいと考えている方は多いのではないでしょうか。2019年12月18日現在、仕事を辞めて学び直しを決意した人を支える公的な制度が充実しています。会社を辞めてから「知らなかった」と後悔しないために、社会保険労務士の森本幸人さんのアドバイスを交えながら、賢いお金の受給術を解説しましょう。
まず、退職後に最も頼りになるのが雇用保険の「基本手当(失業手当)」です。自己都合で退職する場合、過去2年間に雇用保険の加入期間が通算12カ月以上あれば受給資格が得られます。受け取れる日数は最長150日ですが、会社都合の離職であれば条件が緩和され、最長330日まで延長されるケースもあります。自分の置かれた状況を正確に把握することが、安心への第一歩となるでしょう。
SNS上では「手続きが複雑そう」「待機期間が長い」といった声も散見されます。実際、自己都合退職では申し込みから7日間の待機期間に加え、3カ月の給付制限があるため、現金が手元に届くのは約4カ月後となる点に注意が必要です。直近の賃金の約4.5割から8割が支給されますが、上限額も設定されています。離職前に少なくとも半年分程度の生活費を蓄えておくことが、心穏やかに勉強に集中するための秘訣です。
学びを加速させる!教育訓練給付金の仕組み
資格取得を目指すなら「教育訓練給付」の活用が欠かせません。これは、働く人の主体的な能力開発を支援し、雇用の安定を図るための制度です。一般的な資格講座であれば費用の20%(最大10万円)が戻ってきます。さらに、2019年10月に新設された「特定一般教育訓練給付金」では、IT資格などの取得に対して費用の40%(最大20万円)が補助されるようになり、リスキリングの追い風となっています。
さらに難易度の高い専門資格を目指すなら、費用の50%を支援する「専門実践教育訓練給付金」という強力な味方も存在します。これらは原則として退職から1年以内に受講を開始する必要があるため、スピード感が肝心です。個人的な意見としては、こうした制度は「納めてきた保険料の還元」ですので、遠慮なく活用すべきだと考えます。国のサポートを賢く使い、経済的な不安を最小限に抑えて未来へ投資しましょう。
最も注意すべきは、基本手当の受給期限が原則「離職から1年」であることです。手続きが遅れると、給付日数が残っていても期間満了で受給が打ち切られてしまいます。ハローワークへの訪問は、退職後の最優先事項としてスケジュールに組み込んでください。公共職業訓練を受ければ、訓練期間中に手当を延長して受け取ることも可能です。制度をフル活用して、理想のキャリアを手に入れましょう。
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