2019年も残りわずかとなりましたが、皆さんは「節税」の準備は万端でしょうか。来年2020年2月17日から始まる2019年分の所得税確定申告を控え、今この時期の動きが家計を大きく左右します。特に医療費や保険料の支払いは、年をまたぐかどうかで控除の対象が変わるため、戦略的な対応が求められるでしょう。
SNSでも「もっと早く知っておけばよかった」という声が毎年溢れるのがこの時期の悩みです。個人の1年間の稼ぎにかかる税金を抑えるには、医療費控除などの「所得控除」や、住宅ローンのような「税額控除」をフル活用するのが鉄則といえます。損失を利益と相殺する「損益通算」も、投資家なら絶対に見逃せない重要項目です。
医療費が10万円ラインなら年内に治療を!
医療費控除は、自分や家族のために支払った医療費が年間10万円を超えた場合に、所得から一定額を差し引ける制度です。もし現時点で合計額が10万円に届きそうなら、虫歯の治療や入れ歯の作成といった費用のかさむ通院を2019年12月31日までに済ませてしまうのが賢明でしょう。年末ギリギリまで開院している歯科医院を探す価値は十分にあります。
手元に現金がなくても諦める必要はありません。クレジットカードで支払えば、実際に口座からお金が引き落とされるのが来年であっても、カードを利用した日が2019年内であれば今年の控除対象として認められます。これは非常に便利な仕組みですので、高額な治療を検討中の方はぜひ活用していただきたいテクニックです。
社会保険料の前納で税率ランクを下げる裏技
国民年金や国民健康保険を支払っている方は、翌年3月分までを「前納」することで、今年の控除額を上乗せすることが可能です。これには単に控除を増やす以上のメリットがあります。例えば、課税所得が700万円付近の方は、前納によって所得を数万円減らすだけで、適用される所得税率が23%から20%の区分へ下がる可能性があるのです。
所得税は「累進課税」という、所得が高いほど税率が上がる仕組みを採用しているため、境界線にいる人にとって数万円の控除は極めて大きな意味を持ちます。ただし、前納はあくまで「支払いの先取り」です。翌年の控除額がその分減ってしまう点には注意が必要ですが、今年の税率を下げられるメリットは家計にとって非常に魅力的だと私は考えます。
住宅ローン控除と株の損出しも忘れずに
マイホームを購入された方は、2019年12月31日までに「居住を開始していること」が絶対条件です。年明けに住民登録をすると、税務署から年内の入居を疑われるリスクがあるため、実態に合わせて早めに手続きを済ませましょう。住宅ローン控除は税金から直接差し引かれるため、その節税効果は他の制度に比べても格段に強力です。
投資家の方々は、含み損を抱えた株式を売却して損失を確定させる「損出し」を検討してください。2019年の最終受け渡し日は12月30日ですので、逆算すると12月26日までに売却注文を成立させる必要があります。利益と損失を相殺すれば、源泉徴収された税金が戻ってくるだけでなく、引ききれない損失は3年間繰り越すことも可能です。
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