ナパの奇跡!カプコン創業者・辻本憲三が手掛ける「ケンゾーエステイト」和の美学とカリスマが育んだ至高のワイン

アメリカが誇る世界屈指のワイン銘醸地、カリフォルニア州ナパバレー。この地に、日本の感性を吹き込み、世界中の愛好家を熱狂させているブランドが存在します。それが、ゲーム業界の巨人「カプコン」の会長、辻本憲三氏がオーナーを務める「ケンゾーエステイト」です。2019年12月22日現在、その評価は揺るぎないものとなっています。

特に赤ワインの「藍(あい)」2015年ヴィンテージは、2019年1月に米国の権威ある批評誌『ワインエンスージアスト』で96点という驚異的な高得点を叩き出しました。完全予約制のワイナリーには、この珠玉の一杯を求めて世界中からセレブリティやワイン通が詰めかけています。SNSでも「ゲーム界のレジェンドが作るワインは、スコアも伝説級だ」と、大きな話題を呼んでいます。

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二人のカリスマとの運命的な出会い

ケンゾーエステイトの成功の裏には、ナパを代表する二人の天才とのドラマチックな出会いがありました。一人は「栽培の神様」と称されるデイビッド・アブリュー氏。そしてもう一人は、カルトワインの女王として名高い醸造家のハイディ・バレット氏です。この「ありえないコンビ」が、辻本氏の溢れんばかりの情熱に打たれ、プロジェクトに参画したのです。

醸造家(じょうぞうか)とは、収穫されたブドウを魔法のようにワインへと変化させる技術者のことで、味の設計図を描く重要な役割を担います。当初、辻本氏の畑は石が多く、ブドウの根が深く張れない状態でした。アブリュー氏は「14万本の木をすべて引き抜き、畑を一から作り直すこと」を条件に提示。辻本氏は、世界最高を目指すためにこの途方もない決断を即座に下しました。

日本人の美意識が宿る「和の色」のネーミング

ワインの名前についても、ユニークなエピソードが残っています。当初は英語の名前を検討していた辻本氏ですが、カリスマたちの「日本語の方が素晴らしい」という助言を受け、日本古来の色彩を冠することに決めました。「藍」や「紫」といった名前には、奥ゆかしくも気品ある味わいが表現されています。

また、白ワインの「あさつゆ」は、妻の夏子氏が命名しました。ブドウの房に朝露が輝く情景をイメージしたこの1本は、ワイン共有アプリのユーザー投票で3年連続全米ナンバーワンに輝くなど、圧倒的な支持を得ています。ソーヴィニヨン・ブランという品種特有の爽やかさが、まさに「朝露」のような清涼感を与えてくれるのでしょう。

辻本氏は、ワインは「空き瓶になってこそ価値がある」という哲学を持っています。投機対象として高騰し、誰も飲めなくなることを嫌い、あえて販路を日米に限定。8,800円から33,000円という、最高品質ながらも手が届く価格帯を維持しています。筆者は、この「楽しんで飲んでもらうこと」を最優先する姿勢こそが、真のブランド力だと強く感じます。

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