オフィスでの働き方が多様化する中で、利便性の高い無線LANは欠かせない存在となっています。しかし、その便利さの裏には目に見えない深刻なリスクが潜んでいることをご存知でしょうか。ソフトウェア開発を手掛けるスプライン・ネットワーク株式会社は、2020年01月14日より、企業の通信環境を24時間体制で守る画期的なサービスの提供を開始します。
この新サービスがターゲットにするのは、従業員が会社に無断で設置した「野良」と呼ばれる無線LAN機器や、外部からの不正アクセスです。SNS上でも「自分の会社にも野良Wi-Fiがありそうで怖い」「IT部門が把握していないルーターはセキュリティの穴になる」といった不安の声が多く、情報漏洩を防ぎたい企業にとって待望のソリューションと言えるでしょう。
コストを抑えながら鉄壁のセキュリティを実現
今回発表されたシステムは、専用の装置を拠点に設置するだけで、周囲を飛び交う電波をリアルタイムで解析してくれます。不審な接続を検知した際には、即座に警告を発するだけでなく、強制的に通信を遮断する機能も備わっています。これまでのセキュリティ対策では、目視や手動でのチェックに限界がありましたが、最新テクノロジーによる可視化がそれを可能にしました。
特筆すべきは、その導入のしやすさです。これまでは四半期に一度の監査を受けるだけでも約30万円のコストが必要とされてきました。しかし、2020年01月から始まるこのサービスは、月額約10万円程度での提供が予定されています。つまり、これまで1回分の監査に支払っていた費用で、3ヶ月間の絶え間ない安心を手に入れられる計算になるのです。
国際基準「PCI DSS」準拠への強力なバックアップ
ここで重要になるキーワードが「PCI DSS」です。これはクレジットカード情報を安全に扱うための国際的なセキュリティ基準のことで、非常に厳しい管理が求められます。定期的な監査だけでなく、不正な機器を常に監視する仕組みが必要とされるため、特に金融機関や製造業など、高い機密性が求められる業界にとって、この常時監視サービスは大きな武器となるはずです。
セキュリティ担当者の中には「データの盗聴が心配」という方もいるかもしれません。しかし、本装置は電波の存在を解析するのみで、通信の中身自体は取得しない設計になっています。解析データも暗号化された上でLTE通信でクラウドへ送られるため、装置自体から情報が漏れる心配もありません。利便性と安全性を両立させたこのサービスは、企業のデジタル守備力を格段に引き上げるでしょう。
編集部が斬る!「見えない脅威」への投資こそが企業の未来を守る
筆者の視点から申し上げますと、昨今のサイバー攻撃の巧妙化を考えれば、今回のような常時監視への移行は必然の流れと言えます。一度でも情報漏洩が発生すれば、企業の社会的信用は一瞬で崩れ去り、回復には膨大な時間とコストを要します。そうなる前に、月額10万円という「攻めの防衛費」を投じる決断ができるかどうかが、企業の命運を分けるのではないでしょうか。
特に「野良Wi-Fi」は、悪意がなくとも設定の甘さから脆弱性になりやすいため、技術的な強制力を持って排除する仕組みは非常に合理的です。TISなどの有力なパートナーを通じて展開されるこのサービスが、2020年以降の日本のオフィスセキュリティにおける新しいスタンダードになることは間違いありません。未対策の企業は、今すぐ自社の無線環境を見直すべきです。
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