2019年12月11日の東京株式市場において、セントラル硝子の株価が目覚ましい躍進を遂げました。一時は前日と比較して179円、率にして7%も高い2887円まで値を切り上げ、約1年ぶりとなる高水準を記録しています。この急騰の背景にあるのは、前日の取引終了後に発表された、国内ガラス業界の絶対的王者であるAGC(旧 旭硝子)との事業統合に関する驚きのニュースです。
両社が統合を目指すのは、建物の窓などに使われる「建築用ガラス事業」です。現在の日本国内では、新しく建てられる住宅の数が減り続けていることに加え、安価な海外製品との激しいシェア争いが続いています。こうした厳しい市場環境を打破するため、業界首位のAGCと手を取り合うという選択は、投資家にとって非常に大きなインパクトを与えたのでしょう。
経営効率の向上と抜本的な構造改革への期待
今回、具体的には2020年12月末を目処に新会社の設立を含めた詳細を詰めていく方針です。国内証券会社からは、生産設備や販売ネットワークの共通化によって「資本の効率化が期待できる」といった前向きな評価が相次いでいます。いわゆる「規模の経済」を活かすことで、これまで苦戦を強いられていた採算性が劇的に改善するのではないか、という期待感が株価を押し上げた形です。
SNS上でも「この再編は熱い」「生き残るためにはこれしかない」といった声が上がっています。専門用語である「資本の効率化」とは、投じた資金に対してどれだけ効率よく利益を生み出せるかという指標を指しますが、重複する拠点の整理や物流の最適化が進めば、この数字は確実に向上するでしょう。同社は2019年10月末にも事業構造改革を宣言しており、今回の決断はその本気度を示すものと言えます。
私個人の見解としても、成熟産業におけるこのような「弱者連合」ではない、最大手との戦略的提携は非常に理にかなっていると感じます。もちろん、2019年12月10日の終値では買い一巡後に利益確定売りも出て、上昇幅を縮小する場面もありました。統合による業績への具体的な寄与度がまだ不透明であるため、慎重な見方をする投資家がいるのも事実ですが、業界の景色を大きく変える一歩であることは間違いありません。
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