中外製薬が最高益を大幅更新!血友病の新薬「ヘムライブラ」が世界を席巻する理由と今後の展望

日本の製薬業界に激震が走っています。中外製薬の2019年12月期決算において、本業の稼ぐ力を示す「コア営業利益」が、前期比で約7割増という驚異的な2200億円規模に達する見通しとなりました。これは10月に発表された上方修正をも上回る勢いで、3期連続での過去最高益更新はほぼ確実な情勢です。

この躍進を支える最大の功労者は、自社開発の血友病治療薬「ヘムライブラ」でしょう。血友病とは血液を固める成分が不足し、出血が止まりにくくなる疾患ですが、この新薬は患者さんの負担を劇的に軽減しました。これまでの治療薬に比べて投与回数が少なく、さらに静脈ではなく皮膚の下に打つ「皮下注射」で済む点が、世界中で支持される決定打となりました。

SNS上では「治療の選択肢が広がり、日常生活が楽になった」「日本発の技術が世界で認められるのは誇らしい」といった、患者さんや医療関係者からの喜びの声が目立ちます。こうした圧倒的な需要に応えるため、親会社であるスイスのロシュ向け輸出を急増させるなど、同社は今や世界の医療インフラを支える中心的な存在へと進化を遂げているのです。

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驚異の利益率と時価総額国内2位への躍進

特筆すべきは、2019年12月期の売上収益が前期比2割増の6900億円前後まで伸びるだけでなく、利益の質が極めて高いことです。自社開発薬の比率が高まったことで、利益率は前期から約10ポイントも向上しました。まさに、研究開発型の製薬企業として理想的な収益構造を構築したといえるのではないでしょうか。

さらに、がん免疫治療薬「テセントリク」の好調や、懸念されていた薬価の引き下げが想定内に収まったことも追い風となりました。こうした好材料を受け、2019年12月には株価が1万円の大台を突破し、上場来高値を更新しています。時価総額は5.6兆円規模に達し、第一三共を抜いて国内製薬業界で武田薬品工業に次ぐ2位の座を射止めました。

中外製薬は、国際会計基準に基づき、一時的な要因を除いた実力値である「コアベース」での利益開示を行っています。2021年12月期を最終年度とする中期経営計画では、1株利益の成長目標を掲げていましたが、初年度である今期だけでその目標を大きく上回る結果となりました。2020年1月30日の決算発表では、計画の上方修正への期待も高まっています。

個人的な見解として、中外製薬の強みはロシュとの戦略的アライアンスを活かしつつ、独自の抗体技術を磨き続けてきた点にあると感じます。薬価改定などの逆風は常に存在しますが、世界に通用する革新的な新薬を生み出せる技術力がある限り、長期投資家からの信頼が揺らぐことはないでしょう。日本発のバイオ技術がどこまで世界をリードするか、目が離せません。

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