NTTデータ系自治体クラウド障害の衝撃!データ消失の危機と復旧への懸命な闘い

2019年12月4日の午前10時56分頃、日本の地方自治体を支える基幹インフラを揺るがす重大な事態が発生しました。NTTデータの子会社である日本電子計算が提供する自治体向けクラウドサービスにおいて、大規模なシステム障害が引き起こされたのです。このトラブルにより、多くの自治体で窓口業務や会計処理がストップし、市民生活に直結する行政サービスが麻痺するという極めて深刻な状況に陥っています。

障害の直接的な原因は、サーバーの心臓部ともいえるディスク装置を制御する「ファームウェア」の不具合だと判明しました。ファームウェアとは、ハードウェアを動かすための基本的な制御を司るソフトウェアのことですが、ここに潜んでいたバグがデータの読み書きを不可能にしてしまったのです。専門的な視点で見れば、インフラの根幹に関わる部分でのミスであり、IT大手のグループ企業が提供するサービスとしては、その信頼性を根底から覆すような異例の事態といえます。

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困難を極めるデータ復旧とバックアップの不備

日本電子計算は2019年12月27日、復旧作業を年内も不眠不休で継続する方針を発表しました。12月16日の時点では、全データの15%が復旧困難という絶望的な数字が示されていましたが、2019年12月25日までには、懸命な作業によりその割合を4%まで圧縮しています。しかし、この「残り4%」という数字が持つ意味は決して小さくありません。なぜなら、これは住民の大切な情報が完全に消失してしまうかもしれない瀬戸際を意味しているからです。

今回のトラブルで特にSNS等で大きな批判を浴びているのが、二重の守りであるはずの「バックアップ」が機能していなかった点です。驚くべきことに、全データの15%分については適切なバックアップが取得されていなかったことが発覚しました。クラウドサービスの最大の利点は、強固な保守管理による安心感にあるはずですが、その前提が崩れたことに対し、ネット上では「信じられない失態だ」「行政のデジタル化に冷や水を浴びせた」といった厳しい声が相次いでいます。

自治体現場を襲う深刻な影響と手作業の苦闘

障害の影響は各自治体の現場で今もなお影を落としています。例えば、三重県朝日町では財務会計システムがダウンしたままであり、業者への支払いを電子的に処理できず、職員が手作業での振り込み作業に追われるというアナログな対応を余儀なくされています。また、千葉県浦安市ではさらに深刻な事態となっており、要介護認定業務の支援システムにおいて、なんと2005年から蓄積されてきた膨大なデータがすべて消失するという、行政の継続性を揺るがす悲劇が起きています。

編集者の私見としては、今回の件は「クラウド神話」に対する強力な警鐘であると感じます。利便性ばかりが強調されるデジタルトランスフォーメーションですが、万が一の際のデータの担保がこれほどまでに脆弱であった事実は、全国の自治体が重く受け止めるべき教訓でしょう。日本電子計算は年明け以降のシステム再開を目指し、自治体と協議を続けるとしていますが、失われた信頼を回復するには、失われたデータを取り戻す以上に長い時間が必要になるに違いありません。

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