2019年12月13日、英国の運命を左右する総選挙の結果を受け、ボリス・ジョンソン首相は国民に向けて力強いメッセージを発信しました。与党・保守党が劇的な勝利を収めたことで、長らく停滞していた欧州連合(EU)からの離脱問題がいよいよ現実味を帯びています。首相はエリザベス女王との面会を終えた後、ロンドンのダウニング街10番地にある首相官邸前で、分断された国家を一つにまとめるための決意を表明しました。
今回の声明で最も印象的だったのは、「論争を終結させ、和解のプロセスを始めよう」という呼び掛けです。英国では2016年の国民投票以来、離脱派と残留派の間で激しい意見の対立が続いてきました。ジョンソン首相は勝利に浮かれることなく、あえて残留を望んでいた人々の感情にも寄り添う姿勢を見せています。保守党政権は、他国に対する親愛の情を決して無視しないと断言し、全ての国民が誇りを持てる国造りを約束したのです。
SNS上では、この「和解」というキーワードに対して、「ようやく一歩前進できる」という期待の声が上がる一方で、スコットランド民族党(SNP)の躍進を受け、再び「連合王国の崩壊」を危惧する複雑な反応が飛び交っています。残留派の若者からは「共感だけでは足りない、具体的な権利を守ってほしい」という切実な投稿も見受けられ、ジョンソン首相が掲げる「結束」への道が、決して平坦ではないことを物語っているでしょう。
ここで「総選挙における勝利」の意味を解説すると、これは単に議席を確保しただけでなく、政府が強固な「マンデート(国民からの付託)」を得たことを意味します。これまで議会の反対で滞っていた政策を強力に推進できる権限を、国民が正式に認めたというわけです。この勢いを駆って、首相は「国全体の可能性を解き放つ」と宣言しましたが、その言葉の裏には、疲弊した国内経済を立て直したいという強い自負が感じられます。
私自身の見解としては、言葉による和解の呼び掛けは高く評価できるものの、スコットランドでのSNPの勝利が新たな火種となることは明白だと考えています。地理的、政治的な溝を埋めるためには、スローガン以上の具体的な利益を地方に示す必要があるでしょう。ジョンソン首相が真のリーダーとして認められるかは、離脱後の混乱をいかに最小限に抑え、反対派を取り込んでいけるかにかかっているはずです。
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