日米貿易協定が2020年1月1日に発効!TPPを起点に日本が世界の自由貿易をリードする新時代の幕開け

2020年1月1日、日本の経済に大きな転換点となる日米貿易協定がついに発効しました。この協定は、日本と米国の間でお互いの関税を減らしたり、なくしたりすることを目指す画期的なものです。SNS上では「米国産の牛肉が安くなるのは嬉しい」といった生活に直結する変化を喜ぶ声や、「日本の自動車関税の行方が気になる」といった今後の交渉に注目する声が数多く寄せられています。

今回の協定により、米国産の牛肉にかかる関税はこれまでの38.5%から26.6%へと即座に引き下げられました。これは約72億ドル(約7800億円)規模の米国産農産物において関税が撤廃、あるいは削減されることを意味しています。食卓に並ぶ食材がより手軽に手に入るようになる一方で、国内の農家の方々への影響を懸念する視点もあり、政府の舵取りが非常に重要な局面を迎えているといえるでしょう。

一方で、日本の主力産業である自動車やその部品に関する関税撤廃については、今後も米国との粘り強い交渉が継続される見通しです。今回の合意全体で見ると、関税が撤廃される割合は日本側が約84%、米国側が約92%という高い水準に達しました。ただし、自動車関連を除くと米国側の撤廃率は6割程度に留まるため、ビジネスの現場ではさらなる市場開放への期待と慎重な見極めが交錯しています。

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TPPを土台に描く日本のグローバル戦略

安倍晋三首相は2019年12月26日の経済団体連合会(経団連)での会合において、日本が自由貿易圏拡大の「中心」としての役割を果たす決意を表明されました。政府は、環太平洋経済連携協定(TPP)をすべての通商戦略の基盤と位置づけています。TPPとは、太平洋を囲む国々で関税をなくし、投資やサービスに関する共通のルールを定める枠組みのことで、自由で公正な経済活動を支える大切な「教科書」のような存在です。

かつてトランプ米政権が2017年にTPPからの離脱を表明した際には、世界に衝撃が走りました。しかし日本は諦めず、米国を除く11カ国で「TPP11」をまとめ上げ、2018年に発効させるという驚くべきリーダーシップを発揮したのです。今回の日米貿易協定も、このTPPで培われた高い水準のルールが土台となっています。このように、日本が多国間交渉の経験を活かして二国間協議を有利に進めた点は、非常に高く評価されるべきでしょう。

さらに、英国のジョンソン首相との2019年12月21日の電話協議では、英国のTPP加入を日本が後押しする方針も伝えられました。EUを離脱する英国がアジア太平洋市場に活路を求める動きを支援することは、日本の影響力をさらに強めることにつながるはずです。また、タイの加入についても前向きに検討されており、2020年にメキシコで開催予定の閣僚会合に向けて、日本が議長役として交渉を牽引するシナリオも現実味を帯びています。

デジタル覇権とRCEPへの波及効果

今回の発効には、インターネットを通じた取引のルールを定めた「日米デジタル貿易協定」も含まれています。ここでは、ソフトウェアの設計図にあたる「ソースコード」の開示を無理に要求しないことや、データの自由な流通を確保することが定められました。これは、情報の国家管理を強める動きに対して、自由なインターネット空間を守るという日米の強いメッセージであり、今後のデジタル経済のモデルケースになることが期待されます。

日本が次に狙うのは、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の妥結です。これはASEAN諸国や日中韓、インドなどを含む巨大な経済圏を目指すもので、実現すれば世界人口の半分をカバーする規模になります。インドが交渉から離脱する可能性など、波乱も含んだ展開となっていますが、最大の貿易相手国である中国を自由貿易のルールの中に引き込む意義は計り知れません。

私は、日本が単なる「参加国」ではなく、世界のルールを自ら作り上げる「ルールメーカー」として振る舞う現在の姿勢に、大きな希望を感じています。保護主義が台頭する世界情勢の中で、日本が中心となって公正な競争の場を整えることは、自国の利益のみならず、世界経済の安定に寄与するはずです。2020年という新しい10年の始まりに、私たちの経済はこれまで以上に広く、深く、世界とつながっていくことになるでしょう。

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