グラブが銀行業へ参入!シンガポールで巻き起こる「ネット銀行」新時代の幕開け

東南アジアのビジネスシーンに、今まさに巨大な地殻変動が起きようとしています。2019年12月17日、シンガポール政府がネット専業銀行の新規免許を開放する方針を固め、配車サービス最大手の「グラブ(Grab)」を筆頭に、多くの異業種勢が銀行業への名乗りを上げています。来夏をめどに交付される新免許を巡り、およそ40社もの企業が連合を組んで参入を狙うという、かつてない熱狂が東南アジアの金融ハブを包み込んでいるのです。

SNSでは「ついにグラブが銀行になるのか」「財布がいらなくなる日が本当に来る」といった期待の声が溢れています。グラブは既に決済アプリとしての地位を確立していますが、銀行免許を取得することで預金の受け入れや本格的な融資が可能になります。共同創業者のタン・フイリン氏が「これまでとは異なるサービスを提供できる」と語る通り、既存の銀行の枠組みを超えた、私たちの生活に密着した新しいお金の形が誕生する予感に満ちています。

スポンサーリンク

フィンテックが既存銀行の牙城を崩す

今回の変革の鍵を握るのは「フィンテック(FinTech)」と呼ばれる技術です。これは金融(Finance)と技術(Technology)を掛け合わせた造語で、スマートフォンやAIを駆使して、より安く、より便利な金融サービスを生み出す仕組みを指します。例えば、通信大手シングテルや中国のアント・フィナンシャルといった強者たちが、膨大な顧客データという「武器」を手に、従来の銀行ではリーチできなかった層へ革新的なアプローチを仕掛けようとしています。

また、中小企業向けに「P2P(ピア・ツー・ピア)金融」を展開するバリダス・キャピタルのような新興勢も虎視眈々とチャンスを伺っています。P2P金融とは、銀行を介さずにインターネット上で資金を借りたい人と貸したい人を直接結びつける画期的な融資形態です。こうした新勢力が「法人預金」や「送金」といった業務を広げることで、ガリバー的な存在だった大手銀行も、うかうかしてはいられない激動の時代へと突入していくのでしょう。

シンガポール金融通貨庁(MAS)がここまで大胆な開放に踏み切った背景には、デジタル金融の波に乗り遅れれば、アジアの金融ハブとしての地位を失いかねないという強い危機感があります。2025年には東南アジアのデジタル金融市場が約4兆1千億円規模に膨らむと予測される中、技術革新を停滞させるわけにはいきません。私自身の見解としても、この競争はユーザーにとって利便性の向上という最大の恩恵をもたらす、極めてポジティブな進化だと確信しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました